2006-12-25

Xmasイルミネーション&夜景

ケーキ特集も無事終わり、20日から24日まで「イルミネーション&夜景」の特集を行った。
この企画は元々イルミネーションだけでまとめるつもりだった。しかし、ロケハンをしていると「目で見てキレイ=写真でもキレイ」と言えないところがあったり、メジャーな場所だけになるなら無理に5日分撮るよりは3日で終わらせた方が良いんじゃないかと思っていた。

撮りたいように撮ればいい
ある日、デパートの本屋でTIMEとかを立ち読みしていて、ふと思った。

「自分の企画なんだから撮りたいように撮ればいいじゃないか」

変に色々と制約を決めすぎていたと反省し、夜景も絡めた企画に軌道修正した。イルミネーションを3カ所、夜景を2カ所と決め、撮り終えていない夜景はテレコムセンターと池袋 or 新宿とした。

新宿をボツにした理由は、都庁などから都内の高層ビルを絡めた写真を撮る場合、汐留や天王洲などやや遠くのビル群になってしまう。それよりは、池袋から新宿の高層ビル群を撮った方が絵のバランスが良いと考えたからだ。

自分らしさを出したい
もう一つは昨年のツリー特集で中野を入れたように、自分が思い入れのある場所を入れたかった。「撮りたいように撮る」という原点に立ち返って決めた。

池袋は自分の人生に大きな変化を与えてくれた場所であり、卒論で取り上げた場所でもある。そして、サンシャインへは2000年に「空撮の練習」と称してよく行っていた。当時は「いつか新聞社の写真記者としてヘリで撮ってやる」みたいなことを考えていた記憶がある。
残念ながら今回も展望台からではあったが、池袋からの夜景を発表できた。

最終回を六本木ヒルズにしたのも理由がある。
今年を象徴するもので特集を終えたいと考えたからで、単にヒルズのイルミネーションを紹介するのではなく、強制捜査の時によく使われたアングルを載せることで、今年一年を振り返るような形にしたかった。

こんな思いが写真を見た方に伝わったかはわからないが、僕なりに考えた5回の特集であった。

写真は上から、汐留→お台場→横浜→池袋→六本木。

2006-12-20

パティスリー ポタジエ

クリスマスケーキ特集もとうとう最終回。中目黒のパティスリー ポタジエの写真記事を19日に出稿した。
このお店の特徴は野菜スイーツ専門店であること。自然の鮮やかさがあるケーキが、フルーツを使ったケーキとはまた違った美しさがある。

野菜ありきでもない
オーナーパティシエの柿沢さんに聞いたところ、必ずしも野菜ありきで始めたわけでもないようだ。

柿沢さんは野菜を中心にしたレストランで野菜スイーツを出していたことから、このお店の出店につながっていくのだけど、健康によい食材を使う中で、野菜を使ったスイーツが形になっていったらしい。野菜以前に体によい食材という所からスタートしている。

野菜を使うのは自然なこと
スイーツに野菜を使うのは、シェフとして料理を作っているときに野菜でソースを作ったりと、日常的に使っていたことから「自然なこと」だったという。

柿沢さんは7年かけて出来たフルーティーキャロットが果物みたいに甘く、ニンジン嫌いな人でも食べられる味だと言っていた。また、ケーキに使うチョコレートも、いわゆるオーガニックチョコで雑味がなく後味がよいという。今回のクリスマスケーキのクリームには砂糖を使っていないが、野菜のおかげで十分な甘みがあるようだ。

僕もクリスマスケーキではない普通のケーキを買って家で食べたが、素材として野菜を使っていると「やさしい味のする素材」であり、「これは野菜だ」と前面に出すぎることはなかった。野菜のおいしさを巧みなバランスで各所に使っている感じ。

おいしい野菜をケーキに使えば、野菜嫌いな人でも食べてもらえるとの思いもあるようだ。

記事はこちら。
パティスリー ポタジエ ~ブッシュ・ド・ノエル~(06年12月19日掲載)

2006-12-19

コンディトライ・ニシキヤ

クリスマスケーキ特集4日目は、祖師ヶ谷大蔵のコンディトライ・ニシキヤ。初回のタダシヤナギ同様、2005年のバレンタイン特集でお世話になった店だ。

オーナーシェフパティシエの西田さんは、数多くの芸能人の誕生日ケーキを手がけている。そして、我が日本パクチー狂会会長の誕生日ケーキも作ってもらったことがある(頼んだのは僕じゃないけど)。そんな西田さんは今回も取材を快諾してくださった。

地元の人が絶えずやってくる
お店は昭和3年の創業で、喫茶スペースもある街のケーキ屋さんという感じ。地元の人が絶えずやってくるから結構賑やかだ。ケーキがおいしいのはもちろんだけど、コーヒーがうまい。それだけでも行く価値がある。焼き菓子やチョコレートなども自家製だ。

店内には昭和30年代のニシキヤの写真なども飾られており、街と共に育ってきたお店というのが伝わってくる。地元の人にとっては、あって当たり前のお店なんだろう。そういう店の存在は、子供には大きな影響を与えるんじゃないかと思う。

エサではなくメシを食え
今回は近況など世間話をしている時間が長かったが、前回伺った時に印象に残った話がある。西田さんは調理学校でも教えており、そこの学生たちに言った言葉。それが「エサではなくメシを食え」だ。

「そりゃあ、学生だから金がないのはわかるよ。だから吉牛とか行くのもいい。でも、料理をお客さんに出す職業を目指すんだから、時にはホンモノの味を知って欲しいね」。たまには奮発しておいしい料理を食べて、その味を目指して欲しいということだ。

そして、単に食べるだけが食事じゃないともおっしゃっていた。だからこそ、「エサではなくメシを食え」という事だと思う。この言葉を思い出すと、自分のエサどころか栄養摂取にすぎない食生活がすごく情けない。

クリスマス特集が終わったら、おいしいコーヒーを飲みながらおいしいケーキを頂こうと思う。

記事はこちら。
コンディトライ・ニシキヤ ~いちご畑デコレーションケーキ~(06年12月18日掲載)

2006-12-18

ノリエット

クリスマスケーキ特集3日目は下高井戸のノリエット。
この特集ではいわゆる「ケーキ激戦区」から選ぶという視点ではなく、こだわりとか地域に根付いているお店を探して取材をお願いしている。そんな狙いにピッタリなお店だ。

永井シェフは東京出身で、フランスでは6年ほど仕事をしていたそうだ。お店のコンセプトはフランス在住時に抱いた「日本の食文化の危うさ」が根幹にあるように感じた。

フォションなんて金持ちと観光客だけ
「フランスは食文化の守り方がすばらしい」。そう語る永井さんによれば、フランスでは住宅地にフランス菓子屋があり、皆そこでお菓子を買うそうだ。「フォションなんてお金持ちと観光客しかいないんですよ。みんな自分ちの周りでおいしいお菓子が買えるから、そんなことしないんです」と永井さんは日本人のブランド志向と食への意識に疑問を投げかける。

同時にフランスではプレゼント用の特別なお菓子は、高いのが当然という意識があるという。「特別なときに普段と違うものを作るわけだから、当然普通のお菓子と同じ値段にはならない。4倍近くなることがあるけど、それが当たり前って感覚なんです」。これが日本だと「(普通のお菓子の)倍って言ってもひかれちゃうでしょうね」。

近所のフランス菓子屋
ブランド品なら高くても買い、近所のお菓子屋さんだと、たとえそれより安くても普段より高いと特注を躊躇してしまう日本人の価値観。永井さんは自分のお店が、この辺に住む人にとって、家の近くで良質のお菓子が買える「近所のフランス菓子屋」になれればと考えているようだ。ケーキやチョコ、焼き菓子に加えてパンやオリーブも売っている。

「こういう考えをねぇ、僕一人で言っててもねぇー、ダメなんですよ。店にいたってお客さん一人一人にこんな話するわけにもいかないし。マスコミの人に伝えてもらうしか方法無いんです」と自らの哲学を理解してもらうのに苦労されているようだ。

お客さんがケーキを食べて、食生活の幅が広がれば、永井さんの思いは伝わったことになるような気がした。
今回の僕の写真でどれだけの人に永井さんの考えが伝わっただろうか。
住宅街に良い店あるよ!そういう思いで載せた。

記事はこちら。
ノリエット ~ビュッシュ マロン~(06年12月17日掲載)

2006-12-16

近江屋洋菓子店

クリスマスケーキ特集2日目は淡路町の近江屋洋菓子店。
ケーキ以外にも「レーズンウィッチ」というレーズンの入った生クリームをビスケットで挟んだものが有名だ。名前を知らなくてもお菓子を見ると「ここのお菓子か」と思う人もいるのでは。

昭和の喫茶室
お店の雰囲気は「昭和の喫茶室」。吉田さんは4代目だが普通にお店の親父さんという感じだった。淡路町は秋葉原に近く、その秋葉原にはかつて神田市場があった。現在は大田区へ移転したが、吉田さんは昔からずっと毎朝市場に通っているそうだ。ホームページにある「リーズナブルだけどチープではないものを」という意気込みは吉田さんのお話からも伝わってきた。

それゆえ、ほかの店では良質のイチゴが手に入らない時期でも、見つけられることがあるという。また「角ショート」という300円ちょっとのケーキもあり、単に品質だけを求めるのではなく、安くておいしいケーキ作りもやっている。

4代目"店主"
「この間ねぇ、日経だったかな?どこかのショートケーキのアンケート結果でね、うちが載ったんだけどほかの店はみんな名前がカタカナだったよ。こういう名前は今時流行らないからねぇ」。そう話す吉田さんだったが、「ご紹介するときの肩書きはどうしましょう?」と伺うと「近江屋洋菓子店だから、店主がいいかな」とおっしゃった。やはり4代目店主として誇りを持ってケーキ作りをされている。そんな思いが伝わってきた。

この時期のケーキ作りについてはお店の人に「忙しいからといって雑にならないように」と言っているという。そして「良い意味で、期待は裏切れ!おいしければ他のお客さんを連れてきてくれる」との思いも込めているそうだ。

日本のクリスマスケーキの王道はショートケーキだが、そのショートケーキの王道に出会えたお店だった。

記事はこちら。
近江屋洋菓子店 ~クリスマス ショートケーキ~(06年12月16日掲載)

パティスリー タダシ ヤナギ

15日からクリスマスケーキ特集を始めた。
こだわりのお店や地域に根付いたお店を5軒取材した。
第1回目は2005年にバレンタイン特集でお世話になった海老名の「パティスリー タダシ ヤナギ」。

いつも同じ味を保つために
ここは海老名の本店(海老名駅からバスで10分くらい)と、丸井海老名店、東京の八雲店の3店体制だが、材料は同じものを使っているらしい。

海外のチョコレートメーカーなどは、ロットによって味が違うことがあるらしく、場合によってはロットやメーカーを変えたりするそうだ。お酒も果物の出来などで左右されるから同じようなことがあるという。本店でおかしいと思えば各店にそれを伝えたりして味を保っている。

パソコンよりノート
「ノートってねぇ、わかりやすいですよ」。温度や湿度、曜日などで仕込みに色々工夫している柳シェフは最近パソコンから従来のノートでの管理に戻した。「ちょうどノートを広げて見られる情報量がいいんですよ。パソコンだと全部出てこないから」。経理とかでは税理士さんとのやりとりなどで便利らしいが、ケーキ作りは情報をパッと見られるノートのほうが適しているという。

そんなこんなでクリスマスケーキ以外にも僕が聞こうと思っていた事を色々話してくださった。

記事はこちら。
パティスリー タダシ ヤナギ ~プラリネクリスティアン~(06年12月15日掲載)

2006-12-12

Lightroom起動時に"エントリポイントが見つかりません"

Windows版のAdobe Photoshop Lightroomで、現在の「public beta 4(pb4)」よりも前のベータ版を使用していた場合、pb4をインストールしても表題のようなエラーが出て起動しないことがある。

この場合、以前のベータ版をアンインストールした後に、以下の2つの"Lightroom"フォルダを削除し、pb4をインストールすると解決する場合がある。
・Cドライブ > "Program Files" > "Adobe" > "Adobe Lightroom"
・Cドライブ > "Documents and Settings" > "Administrator(またはユーザー名)" > "My Documents" > "My Pictures" > "Lightroom"

*当方は上記の作業によるいかなる障害の発生に対しても責任を負いません。

2006-12-04

新東京タワーの特集記事

12月初旬(今週あたり)と予想していた新東京タワーのデザイン発表が11月24日に行われた。
僕の中では、デザイン発表の日に記事を出して、翌日から特集という流れを考えていたが、24日の段階では特集記事「特集・新東京タワー 夢と現実の狭間で(全3回)」が出来上がってなかったので、急遽11月30日から3日間というスケジュールにした。以前から考えていた台湾の「台北101」(写真)周辺の街並みと、先日発表のあった「上海ヒルズ」をからめて新東京タワーを見つめ直してみた。

ただ、11月中は別の特集の準備を進めていたこともあり、かなりメタメタな日々に。先週は結局別の特集に手をつけられずに終わってしまった。

年内は新タワー関係で大きな発表はもう考えにくい。今回を逃すと特集を出す機会がないので、何とか出せて良かった。そして、半分仕事になってしまった台湾旅行が無駄にならなかったことも良かった。

2006-11-20

女の子に質問しないでください

早朝から夜まで計4件の取材があった。いずれも写真記者としてまわった。
あおぞら銀行日本橋支店→新型スカイライン→ソフトバンク新端末→日本製紙・レンゴー・住商の提携検討入り

撮っては出稿して移動の繰り返しで一日が終わった。経済誌の知人からは「過労死になるんじゃない?」と言われた。確かに普通の会社なら2人位でやる量であろう。
僕らの場合、専任のカメラマンはいないし、記者自体も少数なので会見が重なればペンにしろ写真にしろ掛け持ちでこなすしかない。会社ではなく「学校」なわけだし、勉強になる以上可能な限り取材するのが自分にも仲間にも意味のあることだと思う。

さて、タイトルの件であるが、ソフトバンクモバイルの発表会でのこと。薄型携帯の写真を撮る際に新搭載の「翻訳機能」の画面を出してもらおうとモデルの女の子に聞いたら、発表会を仕切っている会社(恐らくPR会社だろう)のオッサンが「女の子に質問しないでくださいっ!」とやや怒り気味で言ってきた。こんなことは初めてだ。女の子も困惑気味。

普通この手の発表会では女の子がある程度の操作方法は把握しており、撮りたい画面を言うと表示してくれる。わからなければすぐ広報の人を呼ぶ。オッサンは質問するなと言うなら女の子と「質問されたら広報の人を呼んでください」位のことは打ち合わせておくべきだろう。質問するなという以前に自分から広報を呼ぶべきではないか。広報の人はオッサンの声を聞いてすっ飛んできた。

まぁ、ボーダフォン時代から新製品の撮影開始時間にやたら制限を設けたりと携帯3キャリアで一番融通の利かない発表会の仕切りばかりだったので、ある程度仕方ないとは思ったが、決して心証の良いものではない。

次はどんな「予想外」の仕切りをするのだろうか。ある意味楽しみである。

写真は上記の薄型携帯ではなく新型アクオス携帯。

2006-11-16

ドコモは大丈夫か ?

13日ドコモと楽天の「楽オク」、15日ウィルコムの事業説明会、16日au新端末&新製品発表会と携帯関連の取材が続いた。携帯がらみの取材で毎回思うのは、使うか使わないかわからんサービスよりも、メリットがある料金プランとか、端末のデザインがいいとかのほうが魅力を感じる。

ドコモ
その点で行くと、ドコモは携帯電話として本当に魅力あるものなのかと疑問に感じることが多い。端末もauに比べると保守的というか、新味が若干足りないような、新しいことやりたいけど横ヤリ入って妥協しました的な印象を受ける。

サービスについても、パケ・ホーダイは結構高いし通話とメール以外に力を入れているような気がしてならない。
ただ、携帯をなくしたときにGPSで場所を教えてくれるのは良いサービスだ。こうした本質的なサービスが今後増えていくと盤石じゃないかと思うし、単なる多機能化が進みすぎると足下をすくわれかねないのではないか。

au
通話とメール以外に注力している感もあるが、まだ端末への力の入れ方や料金などで客の方を向いている印象。取材していても端末でいいなと思えるのは大体auのものだ。

今回発表のデジタルラジオ対応端末も、デジタル"ラジオ"なのに動画が絡んでいて「テレビとどう違うんだ」的なツッコミ所もあるけど、新しいことをデザインも含めて挑戦している勢いが伝わってくる。新サービスをまったく使わないにしても、端末そのものに引き寄せられる要素があった。

これで離島などのカバー率が向上すると、現在ドコモを使っている法人などでも、あえて選ぶ必要性はなくなるのではと思う。今後のエリア拡大がどんな基準で進むかに興味がある。

ソフトバンク
J-フォン→ボーダフォンとどんどん悪化しているような...
話題の定額制で一番通話が集中する時間帯が除外されていたり、本当の意味でメリットがあるか不透明な気がする。

蛇足だが、会見は定刻に始まることは絶対なく、必ず10分以上遅れて始まり、いつまでたっても終わらない。まぁ質問者がいる限り答える姿勢はすばらしいが、限度があると思う。

ウィルコム
本当の意味で「定額で使える」のは魅力だし、W-ZERO3のような便利な端末もある。
データ通信を行っていると、ややエリア面でFOMAに劣ると感じる場面もあるが、速度はそれほど差がなく、料金体系まで考えるとFOMAより良いと思う。

今後W-ZERO3シリーズで8倍(256k)対応した機種とか、PCカードで512k以上の通信速度に対応したものが登場してくれれば、さらに魅力的になる気がする。

またまた蛇足だが、10月から社長に就任した喜久川政樹氏は、以前は広報担当で新製品発表会などで姿を見かけていた。その当時から「マツケン似」だなぁと思っていたら、15日の説明会で同僚Sさんも同じ感想を抱いていた。

 ◆

こうやってみると、auかウィルコムには期待できる部分が多い反面、最大手のドコモの施策には?な部分が多い。ドコモの夏野氏は「端末にもコンテンツにも死角なし」と言っていたが、本当だろうか。端末や料金といった基本的な部分ではauやウィルコムのような視点が欠落しているように思えてならない。

2006-11-14

幼児の指でも挟まないシュレッダー

今年3月に起こった2歳児が指9本を切断する事故を受けて、アイリスオーヤマが改良を施したシュレッダーを発表することを知り、発表会へ行ってきた。

改良点としては紙の投入口を従来より狭くし、投入口から刃先までの距離も長くしたという。これで指が入りにくい+入ってしまっても刃に届きにくい構造になったそうだ。業務用については投入口の周囲に緊急停止装置を付けて手がスイッチにふれれば自動的にモーターが止まる構造になっている。

発表会の説明を聞いていて驚いたのは、今のところ世界中にシュレッダーとしての安全基準が存在しないこと。従来機はアイリスでは玩具の安全基準「ST基準」を基に作っていたという。家庭でのシュレッダーの普及は、おそらくストーカー問題が深刻化した数年前あたりからだと思うが、それにしても何も基準がないってのはいかがなものか。
現在経産省や業界団体では法改正や安全基準の策定を進めているが、ちょっと後手なんじゃないのかと思う。

非上場企業の新製品発表会であったが、社会的にインパクトの大きい事件へのひとつの答えとして報じる意味はあったと思う。

 ◆ ◆ ◆

それにしても、この手の地味なネタは僕の所属社(今回もあえてこの表現を使う)では大きく扱わない。単に会社が新製品を出しただけではなく、社会的に意味のあるニュースなのだが...
現在のサイトの構造上、トピックスにあがらない記事は出した瞬間から「読まれない記事」になる。

こうした記事の必要性を理解できるトピックス担当はすぐ辞めてしまうし、結局芸能ネタとか見出しでクリックされそうなものばかり。マスメディアならぬ「ゲスメディア」街道まっしぐら。ニュース全体の責任者(報道未経験者)に改善を迫ってもまったく効果なし。彼らがやりたいのは報道ではなく「娯楽としてのニュース情報」の提供にすぎない。社会的意義よりもいかにクリックされるかだけ。どちらか一方に偏るのではなく、バランスが大切だと思うが、彼らはそうではないのだろう。

今回の件に限らないが、最近の記事の選び方を見ていると失望感は増す一方。
それでも伝えるべきことは伝えていこうと思う。いつまで続けられるかわからないけど。

2006-11-13

パクソースで食べるバーベキュー

略してPBQが日曜日に開かれたので参加した。もちろん我が"日本パクチー狂会"主催のイベント。

参加者はパクチーをベースとした"パクソース"を各自持ち寄るというバーベキューで、僕はニンニク多めながらリンゴの甘さが広がるソースを作ってみた。バーベキューでの味付けは原則パクソースのみということもあり、ニンニク多めのハッキリした味にしたのだが、それなりに成功だった気がする。ペペロンチーノにも合いそうな味だった。

他の人もマヨネーズと組み合わせて"パクマヨ"を作ってきた人や、Yさん作の"パク塩"など、ソース以外にも調味料を作ってくる人がいてパクチーの可能性に驚いた。

写真はニンニク多めな割にリンゴの甘さで食べやすい自作パクソース。
それぞれのレシピは近日中に狂会のwebで公開される予定。

2006-11-12

Blogger betaへ移行して1カ月

現在このブログを運用している「Blogger」の新システムが、8月からベータ版として提供されている。このベータ版への移行は、Blogger側の準備ができないと行えず、僕の場合は10月に移行できた。

移行後は、新機能の「ラベル」(カテゴリー分けなどができる)を過去記事につけたり、スタイルシートを修正したりした。このほか、新機能では画面下に「前の投稿」「新しい投稿」が設けられ、ページをめくるように過去記事が見られるようになった。

しかし、相変わらずトラックバック機能がなかったり、最新コメント欄や最新トラックバック欄がないなど、首をかしげてしまう不思議な仕様は健在である。ちなみに現在このブログにあるトラックバック機能はHaloscanという外部サービスを利用している。

以前は他のブログサービスに再引っ越しを考えたけど、ここまでくると、Bloggerのゴーイング・マイウエーっぷりを堪能するのも一興かな、と思い始めている。

2006-10-15

D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その3

前回、前々回とNikonからEOS-1D Mark II N(以下Mark II N)へシステム変更を行って感じたことやカスタマイズなどを書いてきた。
最終回となる今回は購入当初に書いた感想の振り返りも含め、1年間の感想のまとめとしたい。

---良い点---
1. 高感度ノイズが少ない:
昨年(2005年)10月17日の「D2Hs→EOS-1D Mark II Nの感想」には「D2Hsもそんなにノイズが目立つわけではなかったのですが、EOS-1D Mark II Nはさらに目立たないという印象で、ISO1600も躊躇なく使えます」と書いている。

確かにMark II Nと比較すれば別だけど、D2Hsは世間で言われるほど高感度ノイズは問題ないと思った。
ただ、Mark II Nのほうがより安心してISO1000以上に設定できる余裕があると思う。

2. ホワイトバランスの精度:
D2Hsを使っていて困ったのは、ホテルなどのタングステン光の部屋で、スピードライトを天井バウンスさせたミックス光でのホワイトバランス(WB)の精度だった。オートのみならず、色温度で設定していても変な色になることがあった。スピードライトにカラーフィルターをつけても、どこか疑問の残る色だった。

D2HsではWBを電球にし、スピードライトを使わないという自衛手段を取っていたが、Mark II Nにしてからはスピードライトも使用している。

ちなみに、このWB問題も自然光では特にD2Hsで不満を感じることはなかった。

3. 意外と使いやすかった:
10月17日の「D2Hs→EOS-1D Mark II Nの感想」では「測距点の選択は11点測距にして横方向のみを使い、アシストボタンだけ押すと中央に戻るようにしたり、FELボタンとメイン/サブダイヤルで測距点選択できるようにする」とあるが、現在は測距点数を45点測距にしている。FELボタンで測距点を選ぶ方法は今も同じ。ただ、測距点の中央復帰はFEL+アシストボタンにした。
D2系から移行するときは、最初から45点にするより、一度11点で操作系に慣れてから測距点数を増やすのも一つのやり方だと思う。

操作性については、全体的に「意外と使いやすかった」程度の「使いやすさ」に変わりなく、慣れてしまったからあまり問題に感じないだけかもしれない。「全体的に操作性はD2Hsのほうが良いです。F5以来の測距点選択ボタンはメニューの選択にも使えて便利です」との感想はいまでもそう思う。
次のEOS-1Dは操作系を変更しても良いのでは?

4. 再生時の操作性の向上と液晶の2.5型化:
同じく10月17日の「従来から指摘されてきたEOS-1D系の再生時にメニューの変更が出来ないなどの問題点の改良と、液晶の2.5型化」という点については、確かに操作上問題になったり、極度に液晶が見にくいということはない。
しかし、画像を早送りすると見たいコマがすぐ表示されなかったり、液晶の色味がややシアンがかっているとか、まだまだ改善の余地はあると思う。

5. クロスセンサー以外のAFセンサーも結構正確:
D2Hsでは9点がクロスセンサーなのに対し、Mark II Nでは中央7点のみがクロスということで、その他大勢のセンサーの精度はどうだろうと思っていたが、意外と正確だった。

6. ほぼレンズのオリジナル画角で使えるAPS-Hサイズのセンサー:
APS-Hだと35mm=135判(フルサイズ)換算で45.5mmと、APS-Cの同52.5〜56mmに比べれば、ほぼ135判と同じ感覚で使える。
また、AFエリアがフルサイズよりも画面全体で使えるので便利。

---悪い点---
1. ISO感度、撮影可能枚数、撮影枚数のうち、2つしか液晶に表示できない:
10/17付「背面液晶が大型化した割にダメだなと思ったのが、この点です。D2Hsでは上面(撮影可能枚数、撮影枚数)と背面(ISO感度)を使ってすべて表示されていたので、D1Hに逆戻りした感じです。そのD1Hでさえ、背面液晶にISO感度が表示できたので、液晶を大きくしたのだからやってもいいと思います。現時点では上面液晶にISO感度、背面に撮影枚数を表示しています」

この点はいまも同意見。はっきり言って使い勝手が悪い。
もっと言うと、撮影枚数ではなく「画像番号」が表示されるという仕様もよくわからん。画像の番号なんかより「何枚撮ったか」のほうが知りたい。

2. ファインダーに表示されない項目:
「ホワイトバランス以外にも、EOS-1D Mark II Nでは上面液晶に常時ISO感度を表示する設定にしないと、ファインダーにISO感度は表示されないし、この場合撮影可能枚数がファインダーで確認できません。もともと撮影枚数が表示できないのもいかがなものか」
「スピードライト充電完了の表示が赤ではないのも視認性から言うと悪い」

この2点も使い勝手が悪い。
フィルムと違ってISO感度やWBはファインダーで表示されるべき情報だと思う。
あとはスピードライトの充電完了表示の色。やはり赤の方がわかりやすいので変えて欲しい。

3. 設定変更時にファインダー表示が消える:
10/31付「あまり雑誌などでは指摘されていないようですが、マニュアルと絞り優先を撮影中に切り替える場合など、露出モードをニコン(D2Hsに限らずD1なども)ではファインダーから目を離さずに切り替えられるのが、Mark II Nでは、上部液晶でないと切り替えが確認できません」

Mark II Nにして驚いた一つはこれだった。
露出モードやISO感度を変えるときにファインダー表示が消える。ISO感度は2つのボタンを同時に押しながらダイヤルをまわすので、ファインダーを見ながらというのは現実的でないが、それにしても設定を変えるときにファインダーの表示をあえて消す意図がよくわからない。

4. 暗部でのAF性能:
同じく10/31付「ニコンではD2Hsに限らず、F5からEV -1の暗さでも(明るいところはEV +19まで)測距できていますが、Mark II NではEV 0からになります(同EV +18まで)。ちなみにEOS 20DやEOS 5DはEV -0.5から測距できます。つまり全体的にキヤノンのAFは暗いところが苦手なようです」「Mark II Nだと、目で見て暗いなぁと感じる場所だと測距に迷う動きをします」

結局のところ、現在はマニュアルフォーカスで対応している。
フォーカシングスクリーンをEc-Sにしているので、広角レンズでピントが合いにくい場合もマニュアルでピントをあわせている。

5. バッテリーについて:
10/17「リチウムイオンじゃないというのも不満」

このときの感想は充電器に関するものだったが、「リチウムイオンじゃない」ニッケル水素電池ゆえのメモリー効果対策を行ってきたのでご報告。
継ぎ足し充電でのメモリー効果を防ぐため、Nが2台あることを利用して、バッテリーを交互に使っている。そして毎回極力使い切ってから交換している。また、Excelで充電した日やリフレッシュを行った日を記録した。

当初はExcelで記録していたが、現在はどのPCからでも記録できるように「Google Spreadsheets」で運用している。

6. 縦位置写真の表示を「モニターでは横、PCでは縦」にできない(D2HsやEOS 30Dは可能):
これはファームウェアのバージョンアップで可能ではないのか?
カメラのモニターのように小さい画面では縦位置写真でも横に表示された方が確認しやすい。
反面、PCでは縦位置写真は縦にするためにそうしているので、わざわざ90度回転を行わなくても、最初から縦で表示される方が便利だ。

7. スピードライトを装着するアクセサリーシューが3か月経つとガタガタになる:
こういうところにメーカーの思想が見える気がする。
カタログには載せにくい部分だけど、いわば「業務用」のカメラで耐久性が問題になるのはどうかと思う。

8. ファインダーにゴミが入りやすい:
D2Hsも同様の傾向がある。
同じゴミが入りやすいなら、入ったゴミを取りやすくして欲しい。

9. 付属のストラップが肩から滑りやすい:
夏頃に「プロストラップ」の最新版が送られてきたが、これも3カ月でダメになった。
このストラップも結局すべりやすかった。

NPSで現在配布しているストラップだと同じ服装でも滑りにくいので、同じようなものを出して欲しい。

 ◆ ◆ ◆

なんだ。いろいろまとめだすと、悪い点の方が多い。
それでも色が安定しているとか、画質面で考えると良い点は多いし、これが作業効率の面で重要なのは確か。
反面、ファインダーや液晶の表示項目やカメラとしての作りなど、カタログや作例ではわかりにくい所には不満が残る結果になった。
まぁ、商売上は画質というわかりやすい部分に注力するのはわからないわけではないが、そろそろ画質だけでカメラが勝負する時代は終わったように感じる。

それよりも、使用感などのカメラに本質的に求められる部分の改良が行われる時期に来ているのではないか。
そして、ユーザー側もこうした画質以外の部分ももっと評価するようになっていかないと、いつまでも現状は変わらないと思う。
メーカーというのは、ユーザーが改良した製品を買ってくれて評価してもらえなければ、自分たちの行いが正しかったと言えないわけだし、営業サイドも簡単に訴求できる要素ばかり求めるんじゃないだろうか。
実際、フォーカシングスクリーンのEc-Sなんて、EOS-1ユーザーがピントのヤマがつかみにくいと何年もリクエストを上げ続けたから出たようなものだと思う。

NikonとCanonの両方を使うようになって、買う側の意識が変化することの大切さがわかったような気がする。

■関連記事
D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その2(2006.10.4)
D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その1(2006.10.1)

2006-10-04

D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その2

前回はこの1年間EOS-1D Mark II Nを使ってきて、各レンズの感想などを書いたが、今回はMark II Nと580EX(スピードライト)のカスタム設定などをまとめた。

EOS-1D Mark II Nのカスタム機能設定
2台のNは同一の設定にしている。以下は変更を行った設定。
C.Fn 00 フォーカシングスクリーン:2. Ec-S
C.Fn 01 露光中のファインダー内表示:1. する
C.Fn 02 カード未装着時のレリーズ:1. 禁止
C.Fn 04 シャッターボタン/AEロックボタン:1. AEロック/AF
C.Fn 05 マニュアル露出時のTv、Av値設定:2. Tv=メインダイヤル、Av=サブダイヤル レンズなし可
C.Fn 08 上面表示パネル/背面表示パネル:2. ISO/画像番号
C.Fn 11 AFフレームの選択方法:3. 横=FEL+メインダイヤル、縦=FEL+サブダイヤル
C.Fn 13 AFフレーム数/スポット測光:0. 45点/中央(当初は11点/AFフレーム連動)
C.Fn 18 登録AFフレームへの切り換え:0. アシストボタン+フレーム選択ボタン(当初はアシストボタンのみ)

C.Fn 04は、AFモードをAI SERVOにしているため、親指でAFをON/OFFしたほうが操作しやすいから。

C.Fn 08は、初期状態だとISO感度が常時表示されないために選んだ。ただ「画像番号」というのはどうだろう。撮影済みの枚数がわかる方が便利なんだけどなぁ。

C.Fn 11は、フレーム選択ボタンを親指で押してからダイヤルをまわすより、シャッターボタン横のFELボタンを押すほうが押しやすかったから。これで親指はAF用のAEロックボタンの左側に置いておける。

C.Fn 13は、D2Hsから移行当初は11点の方がダイヤルでの選択がしやすかったが、慣れてくると45点をすべて使う方が効率的なので初期設定の45点に戻した。

C.Fn 18は、センターを登録フレームにしているため、とっさに操作するにはボタン一つの方が良いだろうと思った。
だが、AFフレームを選ぶ=FELボタンを押すというクセがついてからは、アシストボタンだけを押してもフレームがセンターに移動しないので混乱した。
結局、AFフレームを選ぶ=FELボタン+ダイヤル or アシストボタンというように、必ずFELボタンを押す方式にした。

EOS-1D Mark II Nのパーソナル機能設定
P.Fn 01 撮影モード限定:M、Av、Tvのみ使用
P.Fn 02 測光モード限定:評価測光、スポット測光のみ使用
P.Fn 19 連続撮影速度:L. 5コマ/秒、H. 8コマ/秒
P.Fn 26 レリーズタイムラグを最速化:ON

EOS-1D Mark II Nのピクチャースタイル
「スタンダード」をベースに、シャープネス、コントラスト、色の濃さを各一段階下げた。
これで派手すぎず、シャープネスも強すぎない感じになった。

EOS-1D Mark II Nの液晶モニターの明るさ
初期設定のままだとアンダー目に撮れたものも適正露出に見えてしまうので、一段階暗くした。

580EXのカスタム機能設定
C.Fn 06 モデリング発光:1. しない
C.Fn 07 外部電源使用時に充電条件:1. 外部電源のみで充電
C.Fn 12 AF補助光の投光禁止:1. する

C.Fn 07は、スピードライト本体の電源と外部電源の両方で充電した方が良さそうだが、本体の電池が切れてしまって電源が入らなくなったことがあった(急いでもう一つの580EXと交換した)ので、外部電源のみ使用にしている。

 ◆ ◆ ◆

これらのカスタマイズで初期設定のままよりは使いやすくなった。
特にニコンから移行する場合、AF測距点については最初は11点にしておき、後から45点にするなど、段階的にEOS-1系の操作に慣れるのも一つの手ではないかと思った。

■関連記事
D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その3(2006.10.15)
D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その1(2006.10.1)

2006-10-01

D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その1

もうじきEOS-1D Mark II N(以下Mark II N)を使い始めて1年になる。
Mark II N単体のことやD2Hsから乗り換えて1年経った感想などを何回か書いてみたい。
1回目の今回は乗り換えに至った経緯や費用、レンズについてまとめてみた。

どうしてD2Hsから乗り換えたか?
一番の理由はホワイトバランス(WB)の安定性。
特にスピードライトをバウンスして使った場合に見た目に近い色になる。D2Hsも自然光の下では特に問題はなく、むしろNよりもきれいな色にオートでなることが多い。
高感度についてはMark II Nのほうがより安心して使えるのは事実だが、D2Hsも長辺600ピクセル程度で掲載する分にはさほど致命傷にはならなかった。やはりWBの安定性がMark II Nに変えた一番の理由だ。

一式揃えていくら?
EOS-1D Mark II Nを2台、レンズを5本、スピードライトを2台、スピードライト用ブラケットと外部電源を各1つ、Ec-Sフォーカシングスクリーンを2枚購入した。また、新たにSanDiskのExtreme III(2GB)を購入した。全部で170万円強くらいだった。

各レンズの感想
僕は現在テレコンも入れると以下のレンズ5本を使っている。
EF 16-35mm F2.8L USM
EF 24-70mm F2.8L USM
EF 70-200mm F2.8L IS USM
EF 100-400mm F4.5-5.6 IS USM
Extender EF1.4XII

・16-35mm/F2.8
使用頻度は高い。
気をつけてフレーミングしないと4次元空間を撮ったような歪んだ写真になりやすい。Nikonの17-35mm/F2.8と1mmしか違わないが、この違いがより歪みやすくなる理由なのだろうか。17-35mmをF5などのフィルムカメラで使っていても、ここまで歪みを気にすることはなかった。

・24-70mm/F2.8
使用頻度はやや高い。
上記のようなこともあり、35mm域あたりで撮れる場合は極力このレンズを使うようにしている。カメラが2台の場合は、メインのカメラに16-35mmか100-400mmを付けておき、サブにこのレンズを付けることが多い気がする。
人物撮りでは最初からこのレンズを使うことがほとんど。

・70-200mm/F2.8 IS
使用頻度はやや低い。
キヤノンに替えて予想外だったのは、このレンズの出番が意外と少ないこと。アップを撮る場合はほとんど100-400mmを使ってしまい、このレンズを必ず使うのはスカシ撮りくらい。
手ぶれ補正にはややクセがあり、ファインダー像が安定してほんのわずかだが間をあけてシャッターを切らないとシャープな絵にならない時がある。1コマ目はダメだけど2コマ目は大丈夫ということが起こる。
この点100-400mmは安定するまではすごく揺れるが、ファインダー内の揺れが止まると撮った絵はシャープなことが多い。

・100-400mm/F4.5-5.6 IS
使用頻度は高い。
Nikonのシステムでは300mm/F2.8を持っているが、キヤノンに替えるときにはお金がなかったため、半分妥協して買ったもの。しかし、70-200mm/F2.8+Extender EF1.4XII(テレコン)の画質が気に入らなかったこともあり、アップを撮る場合はこのレンズを使うことが多い。室内の場合、400mmだとF5.6でシャッタースピードは1/100前後になるが、なんとか撮れている。

・Extender EF1.4XII
使用頻度は低い。
70-200mm/F2.8に付けた場合だとNikonのテレコンと比べて画質が落ちる気がする。AFスピードも若干落ちる。恐らく300mm/F2.8などの単焦点レンズに付ける分には問題ないのだと思うが、ズームとはあまり相性がよくないのではないか。

1年を振り返ってみると、ワイド側は16-35mm、アップ側は100-400mmを使うことが多かった気がする。

写真上:EF 24-70mm F2.8L USM
写真下:EF 70-200mm F2.8L IS USM
いずれも2006年9月20日撮影。

■関連記事
D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その3(2006.10.15)
D2Hs→EOS-1D Mark II N 1年経過 その2(2006.10.4)
新しいストラップ(2006.7.2)
D2Hs→EOS-1D Mark II N 半年経過(2006.4.10)
Ec-S体験記(2006.2.17)
D2Hs→EOS-1D Mark II Nの感想 その2(2005.10.31)
D2Hs→EOS-1D Mark II Nの感想(2005.10.17)
EOS-1D Mark II Nほかを導入(2005.10.16)

2006-09-16

地裁前のスカシ撮り

堀江被告の公判が始まって以来、ほぼ毎回裁判所に車で入る"入り"を撮り続けている。15日の宮内被告との直接対決前も地裁に行って撮ってきた(写真)。初公判後では最初の目玉イベントなので、各社のカメラマンが来ていた。しかし、スカシというのは全員が撮れるとは限らないたぐいのものなのだ。

彼が乗ってくるBMWのハイヤーはフロントガラスに周辺の街路樹が映り込みやすいので、正面から撮るのが難しい。それに横から撮ろうにも濃いスモーク+ブラインドで撮れない。

結局正面からしか撮れないので、どこからどのタイミングで撮るかが重要になってくる。
地裁前の場合、街路樹がフロントガラスに結構映り込むので、これをうまく処理できる位置を確保することから始まる。そして映り込みがもっとも少なく、顔が写るタイミングを狙う。

一般的に、連射すれば車の中なんて簡単に撮れるんじゃねぇ?みたいに思われることが多いが、残念ながらそんなに簡単には撮れない。今までそう思っていた方にはぜひ一度体験していただきたい。
連射をしたところでストロボが光らない真っ黒な写真だらけになるだけ。最低限以下の条件をすべて満たさないとスカシ撮りは成功しないのだ。

・フロントガラスの映り込みが少ないこと
・車内の後部座席まで十分に届くストロボの光量を確保すること
・ルームミラーやヘッドレストに顔が隠れないこと

映り込みについては現場で確認するしかない。
立ち位置だけではなく、どの高さから撮るかも結構重要になる。

後部座席まで届く光量を確保するには、ストロボの発光量、絞り、シャッタースピード、感度の4つをそれぞれどう設定するかにかかってくる。露出モードはマニュアルにしておかないと、それこそフロントガラスの反射で露出が狂ってしまう。

ルームミラーなど車内の障害物をかわすには、障害物の位置関係を念頭に置いてシャッターを切るしかない。ファインダーをのぞいていても、車内は暗いのでどこに何があるかは見えない。見えない以上、どのタイミングならひっかからないかを予測して撮るしかない。

正直、何回やっても手探り状態。それでも法廷の写真が撮れない以上、何かしらの形で彼の表情を報じるのが僕の役目なのかなぁと思ってやっている。

2006-09-15

新iPodシリーズ登場

今回の発表で一番印象に残ったのはiPod nanoにカラーバリエーションが復活したこと。

確か先代は白と黒だけだったと思う。
iMacがブラウンから液晶に変わってから白一色になった今、せめてnano位はApple製品の中で色違いの良さみたいのを味わえてもいいんじゃないかと感じていたので、iPodをまったく持っていないながらも、おぉーっと心の中で言ってしまった。
iPod(ビデオ)もいいが持ち運びの大きさとか考えると、もし買うならnanoが一番いいのかなぁと思う。

持ち運びといえばクリップ型のiPod shuffleも発表された。こっちは10月発売だそうだ。
フラッシュメモリーを使っているから、ジムでトレーニングしたりスポーツをする人には向いているだろう。というか、クリップ型にしたのもそれが理由なんじゃないかと思った。

知人のカメラマンはiPodに撮った写真をバックアップしているが、確かにそんな使い方も便利だ。カラーバリエーション復活でちょっとiPod nanoが欲しくなってきた。 まぁ、それより乾燥機能付き洗濯機とかダイソンの掃除機の方がプライオリティー高いんだけど。

2006-09-02

安倍会見で広島へ

めずらしく取材費が出たので、安倍の総裁選出馬会見を取材するため、広島へやってきた。
仮にお金が出なくても、谷垣・麻生は取材しているのでやるべき内容だ。

午後1時から自民党中国ブロック大会が開かれたので、どんな内容になるかを取材するため、立ち寄った。本来なら夕方の出馬会見だけで良いのだが、やはり流れをつかんでおく方が何かと役立つ。

僕は安倍の演説中に会場を抜け出し、ブロック大会の写真記事を出してから広島港に近い会見会場へ向かった。市内中心部から30分位かかるので早めに出た。会場となったプリンスホテルは広い空間に2階までらせん階段が設けられているバブリーな作り。

会場に着くと最近関西方面に異動した人や東京からやってきている外国通信社の知人に会った。しかし問題発生。会場後方からは最初から最後まで取材できるが、会場両脇は最初の1分間だけ。それだと会場両脇に設けられたスクリーンと安倍を絡められない。何人もの写真記者がこのことを主催者側に伝えたが、結局改善されることなく皆が絵作りで納得がいかないという感想を抱いた。

テレビの中継時間にあわせるのも結構だが、写真写りをもっと考えて欲しい。これは今回だけでなく多くの企業の発表会や会見でも言えることだ。

写真記者の間でよく出る言葉。
「結局テレビで写ればいいんだよね」

2006-08-31

都庁が五輪カラーに変身

2016年のオリンピック国内候補地になった東京都は、都庁を夜間オリンピックカラーでライトアップしている。

ライトアップは30日に始まったが、この日は候補地を決める委員会の取材を一日中していて、こうした周辺取材までできなかった。本当は30日の夜に出したかったが、31日に写真記事を出した。





最近写真記事を充実させようと、あれこれ考えている。
夜に都庁の写真を出す前は、皇居前広場で行われた陸上自衛隊と海上自衛隊のヘリ離着陸訓練を取材して、写真記事を出した。

ペン記事としてはあまりインパクトがなくても、写真で出すとおもしろいものもあると思うので、これからも写真記事だからことできることとか、写真でないと伝えられないものを探していきたい。

2006-08-30

Google Calendarに祝日を設定する

GmailなどのほかにGoogleはブラウザーで使えるカレンダーもベータ版ながら提供している。どのパソコンからも予定の追加などが出来、Excelの代わりにもなるGoogle Spreadsheetsと同様に便利だ。

ただ、このGoogle Calendarには祝日がデフォルトでは設定されていない。これだと使いづらい。
しかしGoogle Calendarの特徴である複数のカレンダーを使い分ける機能を利用すれば休日も簡単に表示できる。設定方法としては以下の2つがある。
・自分でカレンダーを作る方法
・すでに公開されている祝日カレンダーを利用する方法
 (Google Calendarは作ったカレンダーを公開できる)

自分で祝日カレンダーを作る
1. Create New Calendarで新しくカレンダーを作る。名前は祝日とかにしておくとわかりやすい。
2. 祝日の設定をする時は、元旦のように毎年決まった日が祝日のものは、Repeats欄をYearly、Repeat every欄を1 yearにする。これで毎年設定し直す必要はない。
3. 海の日のように年によって日が変わる場合は、毎年設定するしかない。
4. カレンダーの色を赤系統のものにしておけば、祝日っぽくなる。

すでに公開されているものを読み込む
1. 画面左側のCalendarsにあるOther Calendars右の+をクリック。
2. Add Other CalendarのSearch Public CalendarsにあるSearch Criteria欄に「祝日」と入力して検索する。
3. 検索結果から使いたいカレンダーが見つかれば、「Add Calendar」ボタンを押してカレンダーを追加しておしまい。

このようにいずれかの方法で祝日が表示されるようになると、今までよりGoogle Calendarが使いやすくなったように感じるから不思議だ。

カレンダーを複数用意できることを応用すれば祝日以外にも便利な使い方が見つかるかもしれない。

2006-08-28

EF-S 17-200mm F3.5-5.6 IS USMは出るのか?

24日にキヤノンの新型デジタル一眼レフ「EOS Kiss Digital X」の発表会(写真)があった。
家族向けの機種の発表なので、そろそろニコンの「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)」に対抗するレンズが出るかと思ったら出なかった。これは一本でワイドから望遠までカバーしている上に、手ブレ防止機能もついている便利なレンズだ。

もしキヤノンで同種のものが出れば、EOS 30Dとこのレンズがあれば、たいていの取材はレンズ一本で済むようになる。
実際、D200と18-200mmという組み合わせは会見などでよく見かける。

報道の用途ではF2.8クラスの明るいズームレンズがどんな条件でもつぶしが効くため重宝がられている。
しかしISO 800以上の高感度を躊躇無く使えるようになった現在では、撮影内容にもよるが以前ほど明るいレンズにこだわる必要性は低下した気がする。重いF2.8ズームよりも、多少暗くても機動力のあるレンズの方が撮影に集中できると言う点ではメリットがある。

なんだか大砲を備えた戦艦を中心とした大鑑巨砲主義から、航空機と航空母艦を組み合わせた機動部隊に移行して行くような感じだ。
無駄に体力を消耗しないためにも、時と場合に応じて両方を使い分けられる時代がキヤノンにも早く訪れてほしいと思った発表会だった。

2006-08-15

靖国取材

今年も靖国の取材に出かけた。朝5時半少し前に着いたが、すでに門の前には100人以上の報道陣がいた。参拝客より圧倒的に多い。テレビ各局は前日の夜から中継をしていたので、予想はしていたがすごい数。同じ時間でも戦後60周年の去年は数えるほどしかいなかったのに。

6時の開門と同時に本来8時から開始の報道受付が始まってしまい、挙げ句の果てに殿内取材は100人限定なのにテレビ局が一社で25枚とか取ってしまってパスがまわらない社が続出し、後々調整することになった。僕は調整している間に撮影場所がなくなっても困るので、殿内はあきらめた。一人でやる場合、最低でも写ってないと話にならないから仕方ない。

しばらくして外国通信社の諸先輩方から「7時40分に到着殿から入る可能性が高い」という情報をもらい、それにあった撮影場所を考える。

時間になればあっというまで、小泉到着→参拝→靴をはく→出発、という感じだった。参拝中に到着時の写真をパソコンにコピーできたので、小泉が出発してからは比較的早く写真を送ることができた。

その後は国会議員の団体参拝や石原慎太郎がやってきたりしたので、随時対応して夕方まで撮影した。

それにしても、今回は場所取りが重要のなので脚立を一段、二段、三段の3つを持って行った。カメラ関係とパソコンで15kgあるのにこれは結構つらい。電車で移動する範囲を超えているが、今日も電車で移動した。まぁ、一人で撮った割には何とかなったかなと思う。

2006-08-14

星野道夫展とWPP 50th Anniversary

カメラマンの友人から銀座で開かれている星野道夫展のチケットをもらったので行ってきた。あとは前から行こうと思っていた世界報道写真大賞の50周年記念展(World Press Photo 50th Anniversary)にも行ってみた。

〜World Press Photo 50th Anniversary〜
まずは恵比寿の写真美術館で行われている記念展。「絶望と希望の半世紀」というタイトルなので「絶望 大人一枚」と言ってチケットを買う。結構重い写真が多い割に、見に来ている人が多い。

知っている写真が多かったが、かつて買ったリトルモアの「FOIL」が既存の報道写真の終わりを表すとともに新しい時代の始まりとして紹介されていたのが印象に残った。このFOILの第一号は奈良美智と川内倫子がアフガニスタンを撮った写真が載っている。

〜星野道夫展〜
次に銀座の松屋で14日まで開かれている星野道夫展。写真以前に「見に来た人を見る」ような混み具合に圧倒された。
彼は写真家としてアラスカに行ったのではなく、アラスカを知りたくて行ったと言うようなことが書いてあり、ごもっともというか、そういう気持ちで挑まないといけないなぁと痛感。

〜2つの写真展をまわって思ったこと〜
インターネットの普及により世界各国の情勢を細かく知ることが出来るようになった。しかし、情報を得にくかった時代の写真の方が世界を動かすような力があったように改めて感じた。

写真の力が弱くなったのか、一つ一つの情報の価値が薄まってしまったのか、受け手が世界情勢を以前より知るようになって、軽く受け止めてしまっているのか。僕の中では世界のことが手軽にわかるようになって、かえって自分の周りにしか関心が持てないようになってきているんじゃないかと感じる。そういう意味では世界の貧困などを伝えるだけではなく、もっと身近な問題も同様の手法で伝えられないものかと思う。

2006-08-09

パクチーの日

8月9日はパクチーの日。我々日本パクチー狂会が制定したもので、今回の会場は中目黒の「東山」。和食のお店でおしゃれな感じだった。
5時半から1時間ほど北越製紙本社で会見があったが、なんとかカンパクを執り行う「8時9分」より前に「東山」に到着。着いてすぐさま仕事の続きを店内の一角で始め、カンパクが終わった後も8時半頃まで写真出稿後のフォローなどに追われた。

昨年はこのイベントに所用で参加できなかったが、参加できてよかった。料理もいつもは「パクチー原理主義」と言っても良いくらいパクチーが前面に出た感じだったが、今回は和食の中からパクチーを発見するような感じで、和とパクの融合を満喫できた。
パクチーというものを通じて、今回も新たな出会いがあり、楽しいひとときを過ごせた。たまにはこうした気分転換が大切だなぁと痛感する宴でもあった。

写真は会見にのぞむ北越製紙の三輪社長。彼はパクチーの日のイベントには参加していない。念のため。
狂会々長が書いた記事はこちら。僕の写真は2枚載せた。

2006-08-07

広島日帰り取材

行くべきかどうか数週間前から迷っていた。だが、昨日の夜中に「やはり行くべきである」という結論が突如降ってきたので、朝から広島へ向かい、6時すぎまで滞在した。

今回の目的は、最近騒がれている原爆ドーム近くの高層マンション建設の実情を知るため。どんな景色になっているのかを知っておきたかったし、マンション建設中の写真を残しておきたいと思ったからだ。

それに次の節目となる65周年や70周年を見据えると、その時だけではなく、毎年行ってこそ分かることもあると思う。

平和記念公園周辺で一通り写真を撮った後は、友人たちと合流。旧日銀広島支店で行われているポスター展や写真展、折り鶴展を見学した。折り鶴については、警備員さんがいろいろと解説してくれた。

その後、川辺を歩いて原爆ドーム周辺へ戻る途中、我々の一団に声をかけてくれたおじさんがいた。このおじさんが話してくれたことを、うまく記事化できればと思う。

2006-08-02

トラックバック機能を追加

トラックバック機能のないBloggerに、クリボウさんの「クリボウのBlogger Tips」を参考に、HaloScanを導入して機能を追加した。

これでとりあえず「ブログらしい」状態にはなったと思うが、カレンダーは導入にあたっていろいろ障害があるし、カテゴリーはないし、「最近のコメント」を表示するのも一筋縄にはいかなかったりと、やはりBloggerで運用するのは楽じゃない。一番良いのは従来使っていたExciteでJava Scriptを解禁してくれればもとに戻せるのだが...

イメージイラスト v.s. 現在の写真

新東京タワーに関連して、墨田区がグランドデザインを策定している。これに対するパブリックコメントを1日から受け付け始めた。
お盆前の時期に出る新タワー関連の記事は、これが最後になるんじゃないかと思う。

せっかくなので、31日にイメージイラストとほぼ同じ位置から写真を撮ってみた。
従来もイラストと比較する写真を載せてきたが、これは吾妻橋から撮ったもので、ちょっと位置が違っていた。
今回は結構イイ線いってると思う。

グランドデザイン自体は概念みたいなものなので、具体的にどんな建物が建つなどの話が出て来ない。
なので、あんまり賛成・反対という切り口のものではないだろう。「ここはこうしたほうが良い」などの建設的な意見が全国から多く集まってほしい。

あとは新タワーに頼らなくても地域が活性化するような動きが、地域経営ゼミなどを通じて墨田区内に根付いて行けば、2011年のタワー完成時には部分完成の状態でも、そこから10年、20年かけて新しいすみだが育っていくだろう。

2006-07-30

隅田川の花火

金曜に連載が終わって"前期の筆記試験"が終わったような気になっていたが、土曜は実技試験の日という感じだった。隅田川花火大会の花火を撮影し、記事も書かなければならなかったからだ。

いままで花火の写真をまともに撮ったことがなかったので、どう撮れば良いのかはわからず、ひとまず昔買った雑誌に載っていた花火写真家の記事を読んでおいた。

夜7時すぎに撮り始めたが、勢いよく花火が上がっているときは、露出がオーバー気味になり、いい絵になりにくい。適度に勢いがいい時を狙って撮ると、まあまあの出来。

8時半に大会が終わったが、記事をまとめて写真も編集しなければならない。一人二役。記事は予定稿を用意しておいたので、それほど時間を掛けずに書き終わった。その後は「花火大会らしさ」「来年は行きたい」と見た人に感じてもらえる写真を探して送った。

7月の最終週は、月曜日の観光案内所オープンの取材に始まり、火曜から金曜の連載、金曜に新タワーアンケートの中間結果発表、そして花火大会と"すみだWeek"という感じだった。
花火大会が終わった今、やっと僕にとっての前期試験が終わった。来週は少しリラックスできる日々を送りたい。

2006-07-29

連載が終わった

5月から通いつめた早稲田の地域経営ゼミを通して「新東京タワーのことを考える」的な連載を全4回で書いた。内容としては好きなことなので良いが、いざ記事としてまとめようとすると難しいと改めて痛感。

構成を考える段階で、各回で取り上げる事柄は決まっても、どの部分を落とすかが悩ましい。できれば事細かに書きたいが、それをやると本当に長くなってしまう(出した記事も長いと思うし)。学生のみんなにはアンケートに答えてもらったので、極力多く取り上げようと頑張ってはみた。

内容をある程度決めたとはいえ、事前に書くポイントを決めてしまっては、単に記者が狙っている所だけを書くことになってしまう。そうではなく、なるべく自分が経験したり、学生や講師の人たちから出てきたことをありのままに書きつつ、そこから感じられる「地域活性化のキモになる要素」をいかに抽出してまとめるかが課題だろうと思って挑んだ。

次の連載では今回の反省点を生かして、毎日死亡しないように乗り切りたい。

2006-07-24

地味なまちネタ

墨田区の観光案内所ができたので、新東京タワーがらみで取材に行ってきた。
案内所なので新タワーの新材料が出るわけでもなく、地味な記事だ。

こういう地味な内容は読まれる/読まれないでいけば読まれない。
しかし、新タワー建設後のまちづくりなどを考えると、決して無視できるものではない。
観光案内所でどういう商品を取り揃えているか、どの程度の広さなのか、区の施設に入居している小さな企業の製品が紹介されているか...

細かいことになるが、区が新タワーを観光の起爆剤に位置づけている以上、今から小さな動きを見つめていく必要があると思う。
たとえ今読まれなくても、1カ月後、1年後、3年後にこんなことがあったんだという記録を残すのが、新タワーをずっと取材している自分の役目なのだろう。

記事というよりは資料という言葉の方がしっくりくるかもしれないが、これからも地味な話題でも極力記事として残していきたい。

2006-07-23

Google検索を付けてみる

Bloggerに移行以来、エキサイト時代に比べて、カテゴリがなかったり、トラックバックができなかったりと結構不便なブログライフを送っている。正直エキサイトに戻そうかとも考え出す始末。

とりあえずサイドバーにGoogle検索をつけてみた。しかし思っているような検索結果が出ない...
そろそろ「第3のブログ」を真剣に探そうかなぁ。流浪の民生活は終わりそうもない。

2006-07-14

デザイン交番の写真が今夜テレビに!

深夜2時台ですが、昨年私が撮影したデザイン交番の写真が、テレビに出るそうなので告知!

番組名:テレビ東京 Design Channel
放送予定日:7月14日(金)26:45~
内容:公共デザイン(の一部)
番組サイトはこれ

公共デザインだから、デザイン交番がメインというわけではなさそう。
なので数秒しか写らない可能性もなきにしもあらず...

2006-07-11

スカシほか2件

今日は朝の東京地裁からスタート。
宮内の公判があるので9時過ぎに着いた。以前から狙っていた場所を確保し車を待つ。
残念ながら宮内と岡本は顔が撮れる状況ではなかったが、熊谷はタクシーだったので比較的楽なスカシで撮影できた。
しかし、熊谷は今日の公判ではあまり記事になるような発言をしなかったらしく、写真はボツに。

一度社に戻って、昼からは外国特派員協会(FCCJ)へ。
馬英九・台北市長(国民党主席)が講演者で、英語が非常に流暢だったのが印象的。今調べたらハーバード大卒だそうだ。
前日は同じ場所でボブ・サップが会見したが、彼は話が始まるとすぐにマイクを口元に寄せてしまい、結構撮る角度に苦労した。
今日の馬氏もちょっとマイクが近かったが、昨日に比べれば楽な方だった。
FCCJは以前から取材に行く機会が多く、落ち着いて撮影できる。しかし、マイクの位置は始まってからも登壇者が変えてしまう可能性が高く、終わるまでは気が抜けない。

昼食後は日本記者クラブでジュディ・チェン-ホプキンズ国連難民高等弁務官補の講演。
どうやら老眼鏡をかけるらしく、ちょうど目にフレームがかかってしまうのに苦労した。
Q & Aではメガネを外す場面もあったが、だいたい表情がいい時はかけている時で、出稿した写真は結局かけているときのものになった。

ニュースの写真というのは、一見たいしたことないように見えるが、あれこれ工夫した結果として「普通に見える写真」が世に出ていると思っていただければ幸いである。やっぱり、マイクを食べてるような写真などは、見比べてしまうとおかしくみえるものだ。

2006-07-05

Google Spreadsheetsベータ版

Google Spreadsheets(GS)はGoogleが提供するWeb版表計算ソフト。現在はベータ版なので招待制となっており、「Google Account」を作成しておくとGoogle側の用意が整った段階で招待状が送られてくる。登録はこちらから。

使い始めて約1ヶ月経つが、第一印象は動作が重い。これは回線の速度というよりは、サーバー側のレスポンスに依存する問題と考えられる。
GSはCSVやXSL形式のファイルを読み込めるので、Excelなどの表計算ソフトで作ったデータのうち、いつでもどこでも更新したいものを読み込んで使う用途には向いていると思う。反面「Excelの代用品」という使い方は、機能の問題よりもレスポンスの点で現時点ではちょっと厳しいだろう。

僕の場合は、カメラ(EOS-1D Mark II N)のバッテリー充電履歴をExcelで管理しているので、これをGSに読み込んだ。これでどのパソコンからでも履歴を更新できる。

当面はこうした「一度作ったデータを読み込んで更新していく」というスタイルで使っていくのが、ストレスを感じない使い方かな、と思っている。

■Google Spreadsheets関連記事
なぜGoogle SpreadSheetsの機能はライバルに劣るのか(2006.6.23 ITpro)
Ajaxを駆使したWeb表計算「Google Spreadsheets」を日本語環境で試す(2006.6.8 ITpro)
米Google,Webベースの表計算プログラムを限定テスト公開(2006.6.7 ITpro)
Google Spreadsheetsは「プアマンズExcel」(2006.6.7 ITmedia)
「Google Spreadsheetsは10年古い」とMicrosoft(2006.6.7 ITmedia)
「Google Spreadsheets」、順番待ちを避ける裏技は"共有"(2006.6.7 MYCOMジャーナル)
米Google、表計算Webアプリケーション「Google Spreadsheets」ベータ版(2006.6.7 INTERNET Watch)
ウェブベースの表計算プログラム「Google Spreadsheets」、まもなく登場へ(2006.6.7 CNET)
米Google、Web表計算ソフト「Google Spreadsheets」を公開へ(2006.6.6 MYCOMジャーナル)
「Google Spreadsheets」、テスト開始(2006.6.6 ITmedia)

2006-07-02

新しいストラップ

キヤノンのサービスから新しいカメラのストラップが会報と共に送られてきた(
写真上)。以前同社が配っていたものと同じ赤いストラップだが、材質などが変わったらしい。

僕が使っているカメラ(EOS-1D Mark II N)のストラップは、まだ半年くらいしか使ってないのに、5月を過ぎたあたりから、2台ともボロボロになりだした(写真下)。
このことを以前サービスセンターで「付属ストラップは、毎日使ってるとこんなんなっちゃうんですけど、どうにかならないですか」と担当氏に言ったところ、「7月に会報を送るときに新しいストラップも試供品として送るらしいですよ」との情報を得たので、「切れかけストラップ」で我慢していた。ちなみに新ストラップは、昔のをヤフオクなどで転売する人が多かったので、今回は市販もすることにしたらしい。

付属のストラップは布の部分と裏面の滑り止め部分に一体感がなく、「いつかバラバラになるであろう」という予感は買った当初からあった。あと致命的なのが結構滑りやすいこと。
一方、ニコンのサービスから配られたストラップは、一体感があり、ゴアゴア感もなくて滑りにくい。できれば同じもののキヤノンバージョンがあればというのが本音だ。

新ストラップは使い始めたばかりだが、付属品よりは滑らなそうな点はよかった。これでニコン並みの使い心地なら良いのだが...

2006-07-01

Excite Blogから移行

2004年9月からスタートした当ブログ。
ExciteではJava Scriptが使えない、というのを主な理由として、Bloggerへ移行することにした。

ただ、Bloggerでは以下のような不満があるので、今後カスタマイズで対処していく予定。
・カテゴリーがない
・カレンダー表示がない
・トラックバックができない
・「前のページ」「次のページ」ボタンがない

上記はカスタマイズでなんとかなるものもあれば、そうでないものもある。
どうにもならなければ、レンタルサーバー+Movable Typeという組み合わせで再構築するしかないかなぁと考えている。

現状は旧サイトからエントリーをコピー&ペーストしただけ。
なるべく早いうちに手をつけられるところから改良していこうと思う。

2006-06-24

渋谷は市街戦にならず

22日は普通に働き、一度自宅へ戻った後に終電で出社。そして3時にヴェルファーレへ。6時前に敗退が決まって会場を出るにも、エレベーターに乗るまで10分近くかかり、30分後にやっと渋谷に着いた。

交差点からセンター街入り口を見てみると、どうもいざこざっぽい。信号が青に変わると、当事者と思われる外国人がこっちへ向かって警察官にしょっぴかれてくるではないか!
ということで、警官と外国人に突撃。 「ボク ワルイコトシテナイヨ。ドウシテ? Why?」という感じだった。

しばらくすると、先ほどセンター街付近で暴れていた者が警官に噛み付いている。これも大事じゃなかったが、寄って撮る練習になるので突撃するも、他社の食いつきはイマイチ。

その後、7時には機動隊が引き上げ始めたので、しばらくして渋谷を後にした。
特にこれといった騒ぎのない、平和なW杯後であった。

2006-06-14

シンドラー社の会見

「シンドラーの」と言われたら大抵の日本人が「リスト」と答えていたのが、「エレベーター」を思い浮かべるようになってはや数週間。やっとスイスからも幹部がやってきて会見が行われた。

会見の中身はおおかたの報道の通り、遅くなったことについては詫びるが「自社の非は現時点では認めない」というものであった。

この手の会見に慣れてない会社だと、一社あたりの質問の数が無制限だったり、終わる時間が見えなかったりと、“次”がある人間にはやりくりに悩む取材となる。記者の質問に答え続けるのは良いのだが、やっぱり最長で2時間(今回なら7時まで)というのが一つの目安なんじゃないか。

結局AP、ロイター、AFPの主要外国通信社3社のうち、ロイター以外はシンドラーに来た人がパブリックビューイングの取材も入っていたため、1時間半から2時間近く経った時点で引き上げていった。

僕も7時頃に「最後の2問」というから待っていたが、1社がだいたい3問くらい質問するので、「最後の2社」というのが実情。結局は8時前になってしまった。その後も「質問がある以上、全部答えるのが説明責任だ!」という社もおり、まだまだ続きそうな状況だった。

かといって次のW杯関連取材もやらないわけにいかないので、新たに僕らの仲間に加わってくれた記者のKさんを残して先に戻らせてもらった。Kさんが戻ってくると、8時半までやっていたらしい。会見を3時間半もやった会社って僕は初めてだ。

2006-06-09

村上祭り

月曜日は村上ネタ。こういう祭りは個人的に大好きだ。
前日に他社の友人から「結構展開が早いかも」という情報を得たので、朝6時半にはヒルズに着いた。ひとまずレジデンスやレジデンスからタワーへ向かう通路などを一通り見て回った。朝はワイドショーがあるので、絵的にわかりやすいレジデンス前が人気だった。僕はヒルズ内で村上氏を撮る機会はまず無いだろうと思い、強制捜査狙いでタワー正面に3段脚立を置いた。

しばらくすると前述の友人から「11時に東証で会見やるらしい」との情報が入る。
一度会社へ戻り、置きっぱなしにしてある2段脚立を持って下へ降りた。やはり自宅から3段を持ってきて正解だった。そして正面のポイントはまもなく出社する新人Sさんに託し、戦友の域に達した同僚T君と東証へ。

東証に到着すると、クラブが持っている会見室でやるらしく、エライ混雑だった。普段なら50人くらいで満員になる部屋に少なくても200人近くが殺到。僕が着いた時点でまだ中に入れる状況だったが、村上氏は出入りも絵になるので、会見中をどう撮るかは別として、入口で待機した。

11時前には村上氏がやってきた。予想通りもみくちゃになって表れ、会見室に入っていった。さて、入りは撮れたものの、この状況でどう部屋に入るか。
「混んでいたので会見中の写真は撮れませんでした」とはいかないので、身動きがほぼ不能な状況で広角レンズを望遠に交換して記者と記者の頭の間から村上氏の顔をねらう。

♪むちゃくーちゃー じゃーま やっちゅうねん、この頭もあの頭もぉ~♪

こんな替え歌が頭をよぎりながら、なんとか後ろから押されるタイミングを利用して前進し、会見中のお顔を撮ることに成功した(本当に使える写真が撮れていたとわかったのは東証を出てからだが)。しかし、会見は1時間半にもなり、つま先立ちを続けたため、足と背中が異様に痛くなった。

トークライブと言った方がいいような会見を終え、部屋を出るのもまたすごかった。とりあえず出てきたところで顔のアップを撮り、あとは混乱する現場の全景写真を撮った。エレベーターホールまで追わないというのが約束らしいので、今回は約束を守ってみた。まだ一日長いし。次からは守らないかもしれないけど。

大手はその後駐車場から出た車を追跡したらしいが、僕らにはそれは不可能なので、東証の外で写真電送を開始。送り終わってからは六本木へ戻り、新人Sさんと合流。交互に休憩を取った。

休憩後は正面以外のポイントをチェックしたが、変化なし。やはり正面から検察が入る以外には撮れるものが無いと思い、タワーと検察の“入り”を絡められる場所に僕が、タワーの入口にSさんを配置して様子をみることにした。

「25人くらい改札を出たところにいる」。前述の友人が知らせてくれた。やはり正面からタワーに入るようだ。「いま向かった」という連絡からしばらくするとテレビカメラを先頭に、カバンを持ったスーツ姿が見えてきた。正面から撮った後、タワーを絡めて“入り”を撮影。念のためタワーの入口にも向かうが、タワー内の写真を撮ってもメリットがないのでやめる。

強制捜査が始まれば外にいても意味無いので、早々に社へ戻る。何かあれば降りればいいだけなので、こういうときだけは会社の所在地の恩恵を感じる。撮った写真を出してからは、検察が資料を持ち帰るところを撮るために、また下へ降りた。段ボールを積んだ車を撮るだけなので、10時半まで待って動きが無ければ終了ということになった。

結局、決めた時間まで待ったものの、動きが無いのでT君と一杯やって帰ることにする。その後も現場に残った他社の友人たちの情報を総合すると、夜中に出た車がそれだったらしい。

いやいや、長い一日であった。そして長いエントリーであった。

2006-05-21

ニューバランス M2001

土曜日に以前から探していた靴が見つかった。ニューバランスのM2001というモデルだ。3年ほど前から同じもの(写真後方)を履いているが、この1年は特に酷使したためか、かなり傷んできており、自分がまっすぐ立てない状態になっていた。その割に買う予算がないのと店頭で見かけなかったので、姿勢がおかしいものの履き続けていた。

今回はたまたまダメ元で入ってみた店で発見した。色は黒しかなかったが、3年間グレーを履いたし、できれば黒をと思っていたので丁度良かった。金銭的に余裕はないのだが、かなり歩きづらさも限界に達しており、見つけたときに買わないとまた疲れやすい日々を送らなければならないと思って決心した。

値段はハッキリ言って高いが、やはり他の靴とは履き心地が違うのと、長時間歩いても疲れにくい。一日中歩き続ける今の仕事を続ける上で、靴選びはカメラ選びと同じくらい重要だ。一足だけだとヘタりやすいので、金銭的に余裕ができたら海外の通販サイトで買い増したい。

2006-05-17

コリャすごい

民団と総連の会談を取材した。当初の予定ではビッグサイトへ行くことになっていたが、会場へ向かう電車の中で同期2人とメールのやりとりをして役割分担を決めた。うまい具合に連絡が取れたため、開始時間にも間に合った。先遣隊となったT君が会場の状況報告とデジカメで動画、Kさんが記事、僕が写真という分担になった。あうんの呼吸で動ける仲間と仕事をできるのはうれしい。

会談の内容について触れる人は多いと思うので、僕は韓国メディアと日本メディアの取材手法について気付いた点を書いてみたい。特段目新しいことではないが、お国柄の違いを国内で実感できた貴重な体験であった。

総連本部に着くと、当然ながら韓国メディアが相当数来ている。報道陣が多いのは見慣れているが、彼らの取材手法がすごかった。とにかく民団のハ中央団長や総連のソ議長達に突っ込んでいくのだ。両団体関係者の記念撮影が始まる頃には大混乱になった。

日本のメディアも同様のことをするが、混乱が生じると声を出し合い、皆で一度少し下がるのが普通。あまり相手に寄りすぎると結果的に誰も撮れなくなるからだ。でも韓国の人たちは突撃体制のままである。また、日本人なら割り込まれると腹を立てるが、彼らは割り込まれたら自分もより撮りやすい場所に移動する感じだった。まぁ、つまらないケンカをするより、このほうが良い気がする。

日韓双方のメディアの印象をまとめると、日本メディアの場合、まず各社に問題のない状態にして、後は各自競争するというイメージ。韓国メディアは最初から競争と感じた。とにかく彼らは熱く取材していた。これが国民性の違いなのだろう。しかし総連の中は蒸し暑かった。

2006-05-16

ワードロンダリング

以前から言葉の使い方一つで、本来好ましくない行為が、さほど罪悪感のない行為として、世の中で受け取られていると感じていることがある。その一つがサラ金業界がよく使う「キャッシング」という言葉だ。

カタカナにすると悲壮感とか暗い感じが伝わってこないが、要は「借金」。同じように「援助交際」だって交際ではなく「売春(買春)」である。こうした言葉のマジックを僕は「ワードロンダリング」と呼んでいる。まぁ、「マネーロンダリング(資金洗浄)」の言葉版ってことでこう名付けたけど、サラ金のCMを見てると「イメージロンダリング」なのかなぁ、とも思う。

どっちにしても、物事の本質を見失うような細工がメディアを通じて行われているのはいかがなものか。今回のアイフルの件にしても、ほとぼりが冷めれば業界全体でCM出稿量は元に戻るだろうし、世間も安易に借金をするリスクをどれだけ考え直すかと言えば、さほど真剣には考えていないのではないか。

結局個人の倫理観になるわけだが、こうした事件を契機に本来好ましくない行為を見つめ直す動きがあまりないことが、アイフルの決算会見を取材している時に少々心配になった。