2006-09-16

地裁前のスカシ撮り

堀江被告の公判が始まって以来、ほぼ毎回裁判所に車で入る"入り"を撮り続けている。15日の宮内被告との直接対決前も地裁に行って撮ってきた(写真)。初公判後では最初の目玉イベントなので、各社のカメラマンが来ていた。しかし、スカシというのは全員が撮れるとは限らないたぐいのものなのだ。

彼が乗ってくるBMWのハイヤーはフロントガラスに周辺の街路樹が映り込みやすいので、正面から撮るのが難しい。それに横から撮ろうにも濃いスモーク+ブラインドで撮れない。

結局正面からしか撮れないので、どこからどのタイミングで撮るかが重要になってくる。
地裁前の場合、街路樹がフロントガラスに結構映り込むので、これをうまく処理できる位置を確保することから始まる。そして映り込みがもっとも少なく、顔が写るタイミングを狙う。

一般的に、連射すれば車の中なんて簡単に撮れるんじゃねぇ?みたいに思われることが多いが、残念ながらそんなに簡単には撮れない。今までそう思っていた方にはぜひ一度体験していただきたい。
連射をしたところでストロボが光らない真っ黒な写真だらけになるだけ。最低限以下の条件をすべて満たさないとスカシ撮りは成功しないのだ。

・フロントガラスの映り込みが少ないこと
・車内の後部座席まで十分に届くストロボの光量を確保すること
・ルームミラーやヘッドレストに顔が隠れないこと

映り込みについては現場で確認するしかない。
立ち位置だけではなく、どの高さから撮るかも結構重要になる。

後部座席まで届く光量を確保するには、ストロボの発光量、絞り、シャッタースピード、感度の4つをそれぞれどう設定するかにかかってくる。露出モードはマニュアルにしておかないと、それこそフロントガラスの反射で露出が狂ってしまう。

ルームミラーなど車内の障害物をかわすには、障害物の位置関係を念頭に置いてシャッターを切るしかない。ファインダーをのぞいていても、車内は暗いのでどこに何があるかは見えない。見えない以上、どのタイミングならひっかからないかを予測して撮るしかない。

正直、何回やっても手探り状態。それでも法廷の写真が撮れない以上、何かしらの形で彼の表情を報じるのが僕の役目なのかなぁと思ってやっている。

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