2008-07-07

D300導入から7カ月

2007年11月29日にニコンのD300を購入して約7カ月が経ちました。
いきなりD3にすることも考えたのですが、D2Hs時代にスピードライトを天井バウンスするとビミョーな色になっていたので、お試しという感じで導入しました。(09.10.6追記あり)

D300を購入した頃のメイン機材はEOS-1D Mark II N(以下Mark II N)でしたが、休日などはD2Hsを使うようにして、なるべくCanonだけでなくNikon の操作方法も忘れないようにしていました。そのため、D300を手にしても違和感は感じませんでした。

私は左目でファインダーを覗くのですが、D300はD2Hsと比べてマルチコントローラーが鼻に当たりにくくなってます。液晶が2.5型から3.0型に大きくなったことでマルチコントローラーがやや右寄りになったからだと思います。

レンズは06年12月に導入したAF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)や単焦点を使うことが多かったです。
18-200mmは、画質でいろいろ言われていますが(歪曲収差が大きいとか、ヌケが良くないとか…)、D300につけっぱなしだと画質が良い便利カメラになるので、必要にして十分な組み合わせだと思います。ただ、歪曲の話は確かに目立つので、収差を気にする人には向かないレンズだと思います。

VR 18-200mmとの組み合わせ

便利カメラとしてのD300と18-200の組み合わせですが、08年の元旦は葛西臨海公園でディズニーランド越しの初日の出を取材しに行きました。クソ寒い中、レンズ交換することもなくいろいろなカットが撮れて便利でした。まぁ、午前2時くらいにフラッと思いついて、一人でボディー1台、レンズ1本、電送用パソコン1台という超軽装備で向かったのですが、そんなときには非常に良い機材です。



D300の画質

私はニュース写真が主なジャンルなので、JPEG(Fine・L・画質優先)がほとんどです。JPEGでの画質については、ピクチャーコントロールを調整すれば、特に不満のない仕上がりになっています。

高感度も、ISO 3200になれば「高感度で撮ったな」という感じはありますが、ISO 1600であれば掲載時には縮小してしまうこともあり問題ありません。ちなみにMark II Nの時は、だいたいISO 1000を上限にしていました。ISO 1600も特段問題はなかったのですが、余裕を見てという感じです。それがISO 1600を躊躇なく使えるのは良い点です。

ただ、ホワイトバランスについては、光源にもよりますが、Mark II Nのほうが結果を予測しやすいところがありました。これも、使用期間が長くなるにつれて、微調整のコツがわかってきたので、今ではさほど大きな問題ではなくなってきています(後述)。

また、厳密なテストはしていませんが、等倍で見ると肌は解像しているけど、髪の毛を一本一本見るとやや解像しておらず、ノリで固めたみたいに見えることもあったので、その辺は現状のAPS-Cサイズで1200万画素クラスの限界なのかもしれませんが、等倍で見ない限りは実用の範囲だと思います。まぁ、感度を下げたり、RAWで撮ったら違うのかもしれませんが、元々D3を買う前に最近のNikonの画作りの方向性や癖を把握するために買ったカメラなので、そこまで詳しくは調べる予定はありません。

ピクチャーコントロール

いろいろ言われているように、デフォルトのままだとちょっとコンデジっぽい画になると感じます。
ただ、JPEGで撮る場合は、撮った画を極力Photoshopで加工せずに使いたいので、私の場合は汎用性の高いものを[スタンダード]を基準にカスタマイズして使っています。

輪郭強調:1
コントラスト:-1
明るさ:-1
色の濃さ:0(デフォルトのまま)
色合い:0(デフォルトのまま)

D300が露出がD2Hsなどと比べて明るくなっているようです。これは基準露出とピクチャーコントロールのどちらが原因かわかりませんが、ニコンの「ピクチャーコントロール非対応カメラの画作りにピクチャーコントロールで近似させる設定の目安」を見る限り、[明るさ]を1段下げるのが従来機に近づけるメーカー推奨設定(?)のようです。

D300のカスタマイズ設定で[基準露出レベルの設定]を[-1/6]とかやってみたこともありますが、いまいち効果がわからず、結局上記のピクチャーコントロールの設定にして、基準露出レベルはデフォルトのままにしています。

上述の「汎用性の高いピクチャーコントロール」のカスタマイズ候補として、[スタンダード]以外に[ニュートラル]と[D2XMODE1]、[D2XMODE2]も試しましたが、いわゆる記憶色でいくと、[スタンダード]をベースにした方が無難な感じでした。これは、自動販売機でなるべく色数が多いものを撮影したり、看板が多い風景を撮った結論です。特に赤が[ニュートラル]や[D2XMODE2]だと、汎用性の高さをねらうには渋すぎる感じがします。ポートレートなど、ジャンルや編集方法が違えば異なった結果になるでしょう。

私も商品撮影などではRAWで撮ることもあります。このときはLightroomで作業するので、だいたい「ニュートラル」のような画を基準に作業しています。

ホワイトバランス

オートがほとんどですが、常に[B1]への微調整をかけています。
さきほどの[スタンダード]をベースにしたピクチャーコントロール同様に、汎用性が高い値としての設定であり、実際にはテスト撮影をして色温度設定などを使うこともあります。

D2Hsで問題が多かった天井バウンス時の色味も、ほとんどの場合は問題なく撮れています。
なので、カメラになれてくればそれほど問題はないのでは、というのが感想です。

操作性など

Mark II Nに比べれば使いやすいです。これはD2Hsの時も同じでしたけど。
ただ、測光モードがダイヤルになっているので、これがカメラバックから出し入れしていると、動いていることが多いです。同様に視度補正のダイヤルも動きやすいので、測光ダイヤルと視度補正ダイヤルの2カ所はパーマセルで固定しています。D700はこうした声を受けてか、測光モードのダイヤルの回転位置が変更になってます。

あとは、露出補正が左に回すと+で、右に回すと-なのが使いにくいです。
ダイヤルの方向を逆転できますが、そうすると絞りやシャッタースピードまで逆方向になるからまた使いにくい。先日ニコンの人からD700の試作機を渡されたときに「露出補正だけ逆方向にできるとか、もう少し細かく設定できるようにしてほしい」とお願いはしたんですが、今後変わるのでしょうか…。

09.10.6追記

現在連載している「写真は引き算で考えよう」でD300のカスタマイズについて取り上げました(記事はこちら)。
やはりブログのほうが細かい部分まで書けるので、連載の記事はその後のアップデート情報程度に読んでいただければと思います。

大きく変わった(?)のは、ピクチャーコントロールを「ニュートラル」にしたくらいです。
今のところD3ばかり使っているのでそれに合わせたからなのですが、「スタンダード」はJPEGでそのまま使うか、あまり編集しないで出稿する時だけ使ってます。

自販機など色味が多い被写体で試し撮りすると、見た目に近いのは「スタンダード」なのですが、補正して仕上げることを考えると「ニュートラル」のほうがやりやすいかなぁ、という感じです。RAWだとまた違いますが。

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