2009-02-02

数寄屋橋交番─再録・デザイン交番(1)

最近テーマを決めた建築写真を撮っていて、ふと2005年5月30日から24回に渡って連載した「デザイン交番」を思い出しました。
現像ソフトウェアも進化したこともあり、久々にもとのデータから作り直してみたので載せてみます。
確かもうオリジナルの掲載データはサイトに残ってなかったと思うので、資料的な意味合いも含めてという感じです。

第1回目は数寄屋橋交番です。


とんがり屋根には銀座のシンボルとして親しまれるように、という願いが込められている(撮影:吉川忠行)

築地警察署 数寄屋橋交番
竣工:1982年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、52.70平方メートル

初出:2005年5月30日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

   ◆

デザイン交番とは、東京都が行っている「文化のデザイン事業」に基づき、警視庁がその趣旨を反映させて建設した交番です。
取材当時、同事業に基づいて建設された施設は25カ所あり、内訳は23交番1駐在所と時計塔が1カ所とのことでした。
このうち、小笠原の駐在所は遠すぎるので連載当時は同庁から写真を提供していただきました。
今回の再録版では自分で撮った分を載せます。

警視庁によると、デザイン交番の総事業費用は、通常の交番に比べ約2倍とのこと。
これは通常であれば同庁の専門技師が設計するものを、「東京都設計候補者選定委員会」に推薦を受けた外部の建築家に委託するため、設計費用が別途発生することや特注材料を使用することによるそうです。

今後は予算の問題もあり、デザイン交番が建設される見込みは少ないらしいです。
しかし、同庁の専門技師もデザイン交番に劣らないデザインで地域のための交番を生み出す努力をしているとのことでした。
代表的なものを挙げると池袋のふくろう交番が警視庁設計で地域性の表れたものでしょう。

次回は八潮団地交番です。

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