「ジャスコのある風景」~パイロット版~
今から2年前の2009年。サッカー取材も終わり、年も明けてふと思ったこと。
「なぜ東京にジャスコがあるのか」
創業者の岡田卓也は「狸や狐の出る場所に出店せよ」と言っていたはず。
気になったのでパイロット版でも作ってみようと都内全7店舗を撮ることにしました。
・葛西店 1982年11月30日開業
・御嶽山駅前店 1986年4月25日開業
・南砂店 2000年11月29日開業
・品川シーサイド店 2002年10月17日開業
・昭島店 2003年7月15日開業
・東雲店 2003年10月28日開業
・むさし村山店 2006年11月18日開業
*当時ジャスコのウェブサイトには「南砂町スナモ店」(2008年10月9日開業)が
載っていましたが、現地に行ったら「イオン食品館」だったので除外。
そんなジャスコも、今日(2011.3.1)で全店イオンになってしまいました。
パイロット版は友人たちに見せる程度でと思っていましたが、せっかくなので全7店のうちの4店を紹介することにしました。
スタート当初は“まち”と“写真”がテーマだった当ブログの主旨に久々にあった内容かと。
私は大学でまちづくりを研究していたのと、建物を擬人化したらどうなるかに興味を持っていたので、そんな視点でそれぞれの街で感じたことなどをコメントしてみました。
80年代にできた葛西店と御嶽山駅前店は、ほぼ同じ外観デザインで、葛西店は当時スーパーで流行っていた、景色が見えるエレベーターが据え付けられています。
今となっては「総合スーパー全盛期の遺産」というような悲壮感が感じられます。同様のことは同年代のダイエーなどにも言えます。
一方、2000年代に作られた5店舗はいずれもプレハブ調で、すぐに壊せるような作りです。
特徴として入り口上部に「JUSCO」のロゴがあり、そこだけはガラス張り。
安っぽい豪華さを演出して我々庶民を出迎えてくれます。
「 | 」
7店舗の中で一番性格が良さそうだったのは、御嶽山駅前店です。
東急池上線が目の前を通り、商店街の中にあってジャスコっぽくありません。
「家事は何でも出来て家族が一番のおかあちゃん」という感じです。
逆に性格が悪いというか「ルックスと○○○は最高だが家事はまるでダメ」という感じだったのは品川シーサイド店です。お金がかかりそうな女の子、という感じですね。
でも一番タイプの店でした。
全店同じ季節、同じ時間帯、同じような天気で撮る必要があるので、非常に時間がかかるパイロット版作りでした。なので、今後も同じようなことをやるかは微妙ですが、都市とスーパーの考察は今後も続けたいと思います。