2011-03-01

「ジャスコのある風景」~パイロット版~

今から2年前の2009年。サッカー取材も終わり、年も明けてふと思ったこと。

「なぜ東京にジャスコがあるのか」

創業者の岡田卓也は「狸や狐の出る場所に出店せよ」と言っていたはず。
気になったのでパイロット版でも作ってみようと都内全7店舗を撮ることにしました。

・葛西店           1982年11月30日開業
・御嶽山駅前店       1986年4月25日開業
・南砂店           2000年11月29日開業
・品川シーサイド店     2002年10月17日開業
・昭島店           2003年7月15日開業
・東雲店           2003年10月28日開業
・むさし村山店       2006年11月18日開業
*当時ジャスコのウェブサイトには「南砂町スナモ店」(2008年10月9日開業)が
  載っていましたが、現地に行ったら「イオン食品館」だったので除外。

そんなジャスコも、今日(2011.3.1)で全店イオンになってしまいました。
パイロット版は友人たちに見せる程度でと思っていましたが、せっかくなので全7店のうちの4店を紹介することにしました。
スタート当初は“まち”と“写真”がテーマだった当ブログの主旨に久々にあった内容かと。

私は大学でまちづくりを研究していたのと、建物を擬人化したらどうなるかに興味を持っていたので、そんな視点でそれぞれの街で感じたことなどをコメントしてみました。

80年代にできた葛西店と御嶽山駅前店は、ほぼ同じ外観デザインで、葛西店は当時スーパーで流行っていた、景色が見えるエレベーターが据え付けられています。
今となっては「総合スーパー全盛期の遺産」というような悲壮感が感じられます。同様のことは同年代のダイエーなどにも言えます。

「懐かしき総合スーパー全盛期」葛西店

一方、2000年代に作られた5店舗はいずれもプレハブ調で、すぐに壊せるような作りです。
特徴として入り口上部に「JUSCO」のロゴがあり、そこだけはガラス張り。
安っぽい豪華さを演出して我々庶民を出迎えてくれます。
車のためのジャスコ南砂店

7店舗の中で一番性格が良さそうだったのは、御嶽山駅前店です。
東急池上線が目の前を通り、商店街の中にあってジャスコっぽくありません。
「家事は何でも出来て家族が一番のおかあちゃん」という感じです。
「ジャスコの良心」御嶽山駅前店

逆に性格が悪いというか「ルックスと○○○は最高だが家事はまるでダメ」という感じだったのは品川シーサイド店です。お金がかかりそうな女の子、という感じですね。
でも一番タイプの店でした。
「偉大なるジャスコ」品川シーサイド店

全店同じ季節、同じ時間帯、同じような天気で撮る必要があるので、非常に時間がかかるパイロット版作りでした。なので、今後も同じようなことをやるかは微妙ですが、都市とスーパーの考察は今後も続けたいと思います。

2011-02-23

IATA事務局長「LCCの長距離便厳しい」

国際航空運送協会(IATA)のジョバンニ・ビジニャーニ事務局長は23日、東京・有楽町の外国特派員協会で講演し、ローコストキャリア(LCC)による長距離便の運行について「この5~6年は厳しいのではないか」と否定的な見方を示した。

「LCCの長距離便は厳しい」と語る
IATAのビジニャーニ事務局長
(撮影:吉川忠行)

ビジニャーニ事務局長は、LCCが長距離便やビジネスクラスに取り組む姿勢を、独ルフトハンザや英ブリティッシュ・エアウェイズの系列LCCが芳しくない結果を残していることを引き合いに疑問視。しかし、LCCなどの新興航空会社はIATAに加盟していないケースも多く、既存の航空会社からのけん制とも受け取れ、議論を呼びそうだ。

また、ビジニャーニ事務局長は羽田空港の国際線発着枠について、「政治家は票のために国内線に使いたいのだろう」と国内線重視の現状を批判。国際線が国内線より5割高い使用料についても「同一にすべき」と注文を付けた。

(吉川忠行)

2010-02-10

連載「写真は引き算で考えよう」が最終回

2009年9月から始めた連載「写真は引き算で考えよう」が今朝で最終回を迎えました。
100回載せたのでひとつの区切りという感じです。


最終回は「良い写真が撮れればそれでいい」です。
あれこれ理屈を言ったところで、良い写真が撮れなければ意味がない、というようなことです。
記事にも書きましたが、外国の通信社の場合、特にこの傾向が強くて、カメラの設定にしろ、撮り方にしろ、結果がすべてです。

連載を振り返ると、最初は極力“引き算”と内容を関連づけていましたが、毎回では無理があるので途中からあまり意識しなくなった気がします。
もう少しデジタル一眼レフの設定とかも取り上げようかと思いましたが、意外と書くことがあって途中からは扱わなくなってしまいました。
こうした部分は、今後このブログで載せていければと思います。

書いてきた内容は、上達するためのものというよりは、致命的な失敗をしないための方法とも言えます。
策士策に溺れるではないですが、撮り方ばかり考えて肝心の写真に悪影響が出ては意味がありません。

やはり、どんなときでも一枚撮る気持ちが大切で、その積み重ねで良い写真を会得していくのが一番良いのではないか。そんなことを最終回を迎えて感じました。