2011-02-23

IATA事務局長「LCCの長距離便厳しい」

国際航空運送協会(IATA)のジョバンニ・ビジニャーニ事務局長は23日、東京・有楽町の外国特派員協会で講演し、ローコストキャリア(LCC)による長距離便の運行について「この5~6年は厳しいのではないか」と否定的な見方を示した。

「LCCの長距離便は厳しい」と語る
IATAのビジニャーニ事務局長
(撮影:吉川忠行)

ビジニャーニ事務局長は、LCCが長距離便やビジネスクラスに取り組む姿勢を、独ルフトハンザや英ブリティッシュ・エアウェイズの系列LCCが芳しくない結果を残していることを引き合いに疑問視。しかし、LCCなどの新興航空会社はIATAに加盟していないケースも多く、既存の航空会社からのけん制とも受け取れ、議論を呼びそうだ。

また、ビジニャーニ事務局長は羽田空港の国際線発着枠について、「政治家は票のために国内線に使いたいのだろう」と国内線重視の現状を批判。国際線が国内線より5割高い使用料についても「同一にすべき」と注文を付けた。

(吉川忠行)