2005-10-17

D2Hs→EOS-1D Mark II Nの感想

D2HsからEOS-1D Mark II Nにメインを変更して、しばらく使った感想はこんな感じです。

---良かった点---
1. 高感度ノイズが少ない:
D2Hsもそんなにノイズが目立つわけではなかったのですが、EOS-1D Mark II Nはさらに目立たないという印象で、ISO1600も躊躇なく使えます。
また、800万画素なので掲載時の長辺600ピクセルまで縮小してしまうとノイズそのものが見えにくくなるのもメリットです。

2. 意外と使いやすかった:
購入前に量販店で、さんざんEOS-1D系をさわりまくったせいか、複雑といわれるEOS-1D系の操作に戸惑うことは予想より少なかったです。
測距点の選択は11点測距にして横方向のみを使い、アシストボタンだけ押すと中央に戻るようにしたり、FELボタンとメイン/サブダイヤルで測距点選択できるようにするなど、カスタマイズするとD2Hsには劣りますが、まずまずの使いやすさになります。
ただ、全体的に操作性はD2Hsのほうが良いです。F5以来の測距点選択ボタンはメニューの選択にも使えて便利です。EOS-1D系でのメニュー選択は、MENUボタンとサブダイヤルでメニュー選択後はSELECTボタンを押しながら項目を選ぶのですが、ここで再度MENUボタンを押して液晶を消してしまうことがよくあります。

3. 再生時の操作性の向上と液晶の2.5型化:
今回EOSに変更した理由の一つが、従来から指摘されてきたEOS-1D系の再生時にメニューの変更が出来ないなどの問題点の改良と、液晶の2.5型化でした。
液晶の大きさがD2Hsと同じで、画像を再生しているときもストレスなく使えるのであれば、EOSにしても問題ないなと踏んだわけで、実際この辺での不満はあまりないです。

---悪かった点---
1. ISO感度、撮影可能枚数、撮影枚数のうち、2つしか液晶に表示できない:
背面液晶が大型化した割にダメだなと思ったのが、この点です。D2Hsでは上面(撮影可能枚数、撮影枚数)と背面(ISO感度)を使ってすべて表示されていたので、D1Hに逆戻りした感じです。そのD1Hでさえ、背面液晶にISO感度が表示できたので、液晶を大きくしたのだからやってもいいと思います。現時点では上面液晶にISO感度、背面に撮影枚数を表示しています。

2. ファインダーにホワイトバランスが表示されない:
D2Hsのかゆいところに手が届く、良くできたファインダーに慣れてしまうと結構不便です。ホワイトバランス以外にも、EOS-1D Mark II Nでは上面液晶に常時ISO感度を表示する設定にしないと、ファインダーにISO感度は表示されないし、この場合撮影可能枚数がファインダーで確認できません。もともと撮影枚数が表示できないのもいかがなものかと思いますけど...
D2Hsではファインダーで重要なことがすべて確認できたのが、液晶を見ないと確認できないのは不便です。ついでに言うと、スピードライト充電完了の表示が赤ではないのも視認性から言うと悪いです。

3. 充電器がデカい:
D1Hの充電器よりもデカいです。電池を2つつなげられるので、一度に2つとも充電できると思ったら、1つが終わったらもう1つの充電を始めるというタイプでした。
あとはリチウムイオンじゃないというのも不満ではあります。

---まとめ---
画質についてはAP、ロイター、AFPなど外国通信社の大半がCanonにしていることからもわかるように、文句はありません。
ただ、操作性、ファインダーや液晶の表示内容、充電池の管理やコンパクトな充電器など、画質以外のほとんどの部分はD2Hsのほうが優れています。EOS-1D Mark II Nに慣れてしまえば大した問題ではありませんが、画質と同様に一度良いものを知ってしまうと、なんで今出すカメラなのに改善されないのか?と言いたくなるものです。

NikonはFマウントをかたくなに守るのに対し、CanonはD2000あたりからの操作性をかたくなに守っています。ともに見直す時期ではという声が新製品が出るたびに上がっているわけですが、どちらが先に変更するのでしょうか。

1年後の感想はこちら

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