2009-11-14

D3とUltra Wide Heliar 12mm F5.6 SL Aspherical

Voigtlander Ultra Wide Heliar 12mm F5.6 SL Asphericalを、前回掲載のSuper Wide Heliar 15mmと同様、10月にD3と組み合わせて撮ってみました。

やはり周辺部の色にじみなどを考えると、取り付けも含めてあまり実用的ではありません。
ただ、私の持っているレンズは15mmよりは色にじみが少ないようです。


絞りF11、SS 2秒、ISO 200
RAWデータをCapture NX 2.2.0で現像
Photoshop CS4で長辺1024ピクセルにリサイズ

12mmという超広角故、タクシーがリムジンのように伸びてしまってます。
私は12mmも15mmもフジヤの投げ売りで買ったのでまぁいいやという感じですが、これから探して買うほどではないと思います。
どうしても12mmの画角が必要ならシグマの12-24mm F4.5-5.6のほうが実用的でしょう。
純正なら14mmまでになりますが、AF-S 14-24mm F2.8Gということです。

このレンズもミラーアップを要するので、D3への取り付けはメーカーの保証対象外です。
ミラーボックスを傷つけるなどボディやレンズにいかなる問題が生じても、私もメーカーも一切保証しませんのであしからず。

2009-11-08

D3とSuper Wide Heliar 15mm F4.5 SL Aspherical

10月にD3とVoigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 SL Asphericalを組み合わせて撮りました。
以前にも何度か試し撮りをしましたが、色にじみなどを考えると取り付けも含めて実用的ではありません。

なお、D3にミラーアップを要するレンズの取り付けはメーカーの保証対象外です。
ミラーボックスを傷つけるなどボディやレンズにいかなる問題が生じても、私もメーカーも一切保証しませんのであしからず。


絞りF11、SS 2秒、ISO 200
RAWデータをCapture NX 2.2.0で現像
Photoshop CS4で長辺1024ピクセルにリサイズ

悪くもないけど、良くもないという感じでしょうか。
今ならおとなしくAF-S 14-24mm F2.8Gを使う方が良いように思います。

2009-11-04

D3Sを試用してみた

D3Sも先週プロ向け試用イベントがあったので試してきました。
詳しくは報告記事「D3S試用リポート 1.2倍モードになったワケは?」をご覧ください。

高感度画質はISO 6400位まで大丈夫じゃないか?と思うくらい、なかなかのものでした。
EOS-1D Mark IVと違って、データを持ち帰れたのでD3のISO 6400や3200と比べての感想です。
6400がいけそうだなと感じたのは、試写する環境があまり良くない割にノイズが少なかったからでした。

こちらが試写した画像データです。
D3SとAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIの組み合わせです。
絞りF2.8、シャッタースピード1/30、ISO 12800、オートホワイトバランス、ピクチャーコントロールはスタンダード、JPEGで撮ってます。

ちなみに、昨年AFP通信の契約カメラマンとして取材したFIFA Club World Cupで撮ったこの写真は、D3とAF-S NIKKOR 400mm F2.8G ED VRの組み合わせで、絞りF2.8、シャッタースピード1/1000、ISO 1600でした。
D3SならISO 3200でも同じくらいの画質は期待できそうですが、サッカーの国際試合くらい照明がしっかりしていれば、D3でもまだまだいけるかなとも思います。やはり室内競技のほうがはっきり違いが出そうです。

AFの追従性は、暗い会場では何とも言えない部分もありますが、D3と比べて悪くはなってないという感じです。もっとも、ニコンは比較的暗い場所でもピントが合うので、Mark IVの試写会場のように照明がバッチリのところで動体を撮ってみないと、追従性がどの程度向上しているかを判断するのは妥当ではないでしょう。

ただ、一番重要とも言えるオートホワイトバランスの精度向上は暗闇に等しい会場では判断が難しかったです。それでも黄色みの強さが抑えられたかなという印象はありました。
人が溢れるようにいる割には会場が狭く、“暗闇試写”以外はじっくりさわれなかったので、別の機会に確認できればと思います。

AFボタンのストローク改善など、D3で気になった部分は改善されているようなので、導入できれば越したことはないカメラです。

2009-11-03

EOS-1D Mark IVを試用してみた

先週行われたEOS-1D Mark IVのプロ向け試用イベントで高感度の画質やAF追従性を試してみました。
詳細は報告記事の「EOS-1D Mark IV試用リポート 新AFとISO12800の実力は?」をご覧ください。

思ったより高感度の画質は良かったし、AFの追従性もMark II NやD3と比べて向上していました。
ただ、会場が予想よりも遙かに明るく、条件が悪い時にどの程度高感度画質やAFの追従性が変化するかを導入前に把握した方が良さそうです。

記事にも書いたように、AIサーボで連写していると、さほど暗くない場所でも連写速度が遅くなったので、連写速度を優先したらどの程度のAF精度になるのかなど、明るい場所と暗い場所の両方でテストしないとなんともいえない印象でした。

全体の感想としては、Mark IVよりもEF200mm F2Lの画質の良さのほうが気になってしまいました。カメラは性能よりも量産が始まって本当にトラブルがないかのほうが気になります。
その心配を除けば、Mark II Nユーザーの人は更新する価値があるでしょう。

私は現在D3を使っているので、わざわざキヤノンに戻すほどではないというのが個人的な感想です。
カメラとしての操作性の良さや信頼性は、相変わらずニコンに分があるように感じました。

2009-10-21

EOS-1D Mark IV発表

EOS-1D Mark IVが発表になったので、今朝この辺をまとめた記事「EOS-1D Mark IVは何が進化したのか」を出しました。

APS-Hの1600万画素、ISO12800までの常用感度(拡張は102400)など、ほぼ予想通りのスペックでした。
ただ、驚くような新機能も予想通りなかったので、画素数増と動画機能の追加以外は、"EOS-1D Mark III N"という印象です。

実際、昨日ベータ機ですが実機をさわった感じは、重さが少し増して構えた際のバランスが良くなったかなという印象以外は、外観も操作系もMark IIIでした。
Mark II Nからの乗り換えでは少々混乱があるかもしれないですが、Mark IIIからであればスムーズにスイッチできそうな感じです。

あとは、電池が変更になっていないものの、撮影可能枚数が微妙に減っているほか、明らかにコストダウンと言える場所が増えているのも特徴かもしれません。

・バッファーがフルになるまでの連続撮影可能枚数がMark IIIから減った
・測光モードと撮影モードが減った
・言語数が18言語から2言語に減った

記事には書きませんでしたが、2年前にMark IIIが発表された時も、Mark II NまでのEOS-1D系列と比べて、ずいぶんボタンなどの質感が落ちたなぁと感じたのですが、その辺は変わっていませんでした。50万以上するカメラなので残念ですけどね。

なお、キヤノンのウェブサイトでMark IVとIIIの比較表が見られるので、検討中の方はご覧になると良いと思います。

Mark IIIの呪縛を逃れるために数字を一つ上げたのかもしれませんが、コストダウンの件も合わせると、D3→D3Sのようにマイナーチェンジだと謳った方が得策なようにも感じました。

実機で撮る機会があれば、再度連載でも取り上げようと思います。

2009-10-17

新タワーの高さが634メートルに決定

東武鉄道と東武タワースカイツリーは16日、東京スカイツリーの高さを634メートルに決定したと発表しました。東京タワーに代わる首都圏の電波塔となる新タワーの高さは当初610メートルと発表されていましたが、世界各地で新タワーより高い建造物の計画が進む中、見直しを図ったということです。

アンテナなどを取り付けるゲイン塔部分を延ばして634メートルにするので、展望台は計画通り第一が350メートル、第二が450メートルのままです。つまり、一番高い展望台は08年にオープンした中国・上海の上海環球金融中心(上海ヒルズ)の474メートルよりも低いことになります。

私がライブドアのニュースセンター時代に出稿した記事「新タワーより高い上海ヒルズ展望台」(06.12.1掲載)の取材を東武にした際も、展望台よりも建物としての「高さ世界一」を目指すとしていたので、この位の変更は当初から検討していたようです。

634メートルは「むさし=武蔵」を指しているとのことですが、日本国内はまだしも、海外まで考えると東京タワーの倍となる666メートルの方が覚えやすいし、インパクトもあったんじゃないでしょうか。

なんとか「無冠の帝王」にはならずに済みそうですが、展望台の高さは計画通りなので今一歩な感じが漂ったままの開業になるんじゃないか、というのが今回の発表に対する個人的な感想です。

2009-10-16

EOS-1D Mark III後継はまもなく発表?

昨日「D3S発表でEOS-1D Mark III後継はどうなる?」という記事を出しました。D3SにAPS-Hに近い「1.2倍クロップ」が追加され、ますますEOS-1D系列からの乗り換えがしやすい作りになったわけですが、肝心なEOS-1D Mark IIIの後継はどうなのか、ということです。

いまだにEOS-1D Mark II Nが現役なことや、ニコンへの鞍替えが予想以上に進んだことからも、バンクーバー五輪までに後継機が出ないと本当にまずいのではと言われていました。

1Dユーザーを取り込む機能追加

EOS-1D系列のAPS-Hフォーマットは、適度に望遠が効くので報道やスポーツ分野に限ると評価されているフォーマットです。ただ、D3の普及以降は「フルサイズ機に1.3倍のクロップが付いた方がワイドが使いやすくていいなぁ」という声を聞くようになってきました。まさにD3Sはそんな仕様になったわけで、ワイドレンズを付けた時はフルサイズのまま、望遠側は1.2倍か1.5倍にするという使い方ができます。

D3Sはフルサイズが1210万画素、5:4が1000万画素、1.2倍が840万画素、1.5倍が514万画素です。1.2倍はちょうど良いですが、1.5倍はもうひと声という感じです。しかし、これが2400万画素時代になると、1.5倍でも約1000万画素になるので使い勝手のよい機能になると思います。

また、フルサイズだとサブミラーの関係でAFエリアが中央に寄りすぎてしまい、マニュアルでピントを合わせた方が早い場合もありますが、1.2倍ならファインダー内の適度な位置にAFエリアが来るので、AFだけを使ったフレーミングがしやすいというメリットもあります。

登場後もしばらく様子見?

さて、上述の記事に書いたように、かなり高い確率でまもなく後継機が発表になるようです。あの記事に書いた以外の情報もなくはないのですが、EOS-1D Mark IIやD3が出た時のような驚きにつながるものは今のところありません。

EOS-1D Mark IIIを使用中のベテランカメラマン氏と呑んだ際、「出るのは良いけど、また同じ目に遭うのもイヤだしなぁ」と、後継機の購入はしばらく様子を見たいと言っておられたのが印象的でした。

いまのEOS-1D系列は機能の進化ももちろんですが、確実に動いてくれる「信頼性」が一番求められている目玉機能なんじゃないかと感じます。

2009-10-01

連載「写真は引き算で考えよう」をはじめました

ひょんなことから写真の撮り方やカメラ選びの連載をやったらどうか、という話になり9月15日から始めました。最初は記事が少なかったので毎日書いていましたが、現在は平日掲載でやってます。

連載「写真は引き算で考えよう」

主な対象は写真を始めたばかりの人ですが、何も知らない人というよりは、ある程度カメラのこととかを調べていて、色々アドバイスをもらったけど自分にはどれが向いているのかわからないとか、そんな感じです。
例えば、ある人はSDカードは8GB必要だというけど、別の人には4GBで十分だと言われたけど、自分の場合はどっちなんだろうとか、最終判断をするお手伝いができればと思ってます。

撮り方についても、まずは自分で今までに撮った写真を見直して、それを良くすることから始めるという形式にしました。
というのも、自分で撮った写真をトリミングするだけでも随分印象が変わるし、なにより自分で撮ったものを編集したので、次回撮影する時に撮りたいイメージがしやすいのではないか、と考えたからです。

私のブログにはいまだにD2HsEOS-1D Mark II Nに関する情報を求めて訪れてくださる方がいるので、内容によっては連載でも取り上げようかなと考えてます。

2009-05-07

池袋三越が閉店

昨日5月6日で池袋三越が閉店しました。
終戦から10年後の1955年に着工、2年後の57年10月1日に開店した同店が51年の歴史に幕を下ろしたわけです。
私はあまり行かなかったのですが、最後の買い物でもと思って、肉を買いに行くついでに閉店式典も見ておきました。

「最後のお客様をお送りするときに『また、いらしてください』と言えなかったのがさみしかった」という店長の挨拶に、本当に閉店してしまうんだな、としみじみ。
駅に直結した西武と東武に比べ、立地と規模の点で不利だったので閉店は仕方ないでしょうが、池袋というダサい街で数少ない高級感のある百貨店だっただけに誠に残念。1Fにあったヴィトンは西武に移る予定ですが、「なんか違うんじゃねーの?」って感じがします。

ちなみに、三越の売り場面積がなぜ狭かったかというと、同時期に進出した丸物(現在のパルコ)に対して地元商店街の反発が強く、三越は当初計画の五割減、丸物は二割六分減の売り場面積となったそうです(豊田薫『東京の地理再発見』、1994年・地歴社刊)。

これまで東京の繁華街は西部が栄える「西高東低」と言われてきたけど、今後は南部が栄える「南高北低」が強まり、いっそう「南北問題」ということが語られると予想されます。
このままだと「南大宮」とか揶揄されかねないんじゃないかと心配になります。

三越の跡地には、2010年にヤマダ電機が入るようですが、これはビックカメラつぶしなのは言うまでもないでしょう。カニバリズムにしかならない気もしますが……。
豪華だった内装は、ヤマダになってもそのままだと思いますが、どうもちぐはぐな気もします。

私が6年前に書いた卒論のテーマは「池袋はなぜダサいのか」で、池袋東口について調べたのですが、そのときに池袋の消費行動の大半は駅周辺とサンシャインシティで行われていて、その中間はスッポリ抜けているということが改めてわかりました。実感としてはあったのですが、調査結果もその通りだったのです。
都内のおしゃれな街はだいたい起点と終点の間も栄えていて、それが街の色になっているのだけど、池袋はそれが欠落しているわけです。

もし、三越が東急ハンズみたいな店を出していたら(=池袋店を改装してたら)、たぶん繁盛していたと思うし、ハンズは今頃撤退なんてことになってたかもしれない。そして、池袋の街としての回遊性がかなり向上していたはず。
でも、ヤマダじゃあそういうことにはならないでしょうね。

しかし同じ「キタカン系量販店」でもコジマやケーズだったら許せるのはなぜなんでしょう。
別にヤマダでいやな思いをしたわけでもなんでもないんですが……。

2009-03-20

池袋西武、WAVE跡地はLoftに

1月12日に閉店した池袋西武12階のWAVE。その跡地に3月20日、Loftの文具売り場がオープンしました。

上りエスカレーター正面が筆記具です。WAVE時代はスポーツや映像資料系DVDがあったあたりです。
従来文具売り場は11階でしたが12階へ移動。現在は11階が工事中となっています。
7月末までLoftのリニューアルが行われるので、11階が改装完了すれば10階の工事スタート、という感じで進んでいくようです。

2009-03-07

消えゆくTravelstar 5K160

ThinkPad T42(2373-BUJ)のハードディスクを交換しようと、HGSTのTravelstar 5K160(PATA)の値段を調べたところ、160GB(HTS541616J9AT00)は売り切れの店が多くなってきています。

私は160GBのものを8980円(秋葉原の秋葉館)で買いましたが、少し前までは7000円弱位が相場だったので、ちょっと高いですね。

100GB以上のPATA(UATA)の2.5インチハードディスクは、HGSTにこだわらず、SeagateやWestern Digitalなら比較的在庫があります。古いパソコンのハードディスク交換は選択肢が多いうちに行うのが良さそうです。

2009-02-28

「再録・デザイン交番」を終えて

「デザイン交番」を掲載したのは2005年5月30日から6月30日までで計24回です。このうち、最後の母島駐在所は遠く、自費で行くのが厳しいので警視庁から写真を借りました。今回の「再録・デザイン交番」は、母島駐在所を除いた23カ所の写真を現像し直したものです。

今回は取材した当時のことや、再録版を編集していて感じたことなどを書いてみます。

   ◆

当時私が所属していた報道部門「ニュースセンター」(04年12月1日から07年1月31日まで存在)では、記事配信が始まった05年2月からだいたい3カ月に一度、各記者が交代で企画取材をやっていました。
私はこの年の3月に新東京タワー誘致の企画もの(特集・どうなる?新東京タワー)をやったのですが、6月用の企画として公共空間のデザインについてまとめてみようと思い、警視庁に取材したのがデザイン交番の連載でした。これは私がまちに関する取材を続けたいという思いがあったからです。

取材は4月下旬から5月中旬まで9回に分けて行いました。
基本的に会見などの取材が入りにくい午前中に隣接する交番をまとめて取材していました。
例えば銀座方面だと、日比谷→数寄屋橋→銀座四丁目と各交番をまわり、午後から通常の取材に戻る感じです。多摩方面は都心へ戻るのに時間がかかるので、明らかに予定が入らない日に数カ所まとめて取材するか、手早く1カ所撮って社に戻るようにしました。

撮影に使ったカメラは、撮り始めの4月下旬はD1Hで、5月からはD2Hsを使っています。レンズはどちらもAF-S DX 17-55mm F2.8Gです。現像をNikon Capturer 4でやってPhotoshop CS1で調整をしたと記憶しています。
ただ、再録版の長辺320ピクセル程度のデータだと、どれがD1HでD2Hsなのか撮った本人もファイル名を見ないとわからないものです。

今回の再録版では、現像はCapture NX2、調整はPhotoshop CS3で行いました。CS1にはなかった「レンズ補正」フィルタを使えたのは助かりましたが、できればアオリ撮影ができるPC-Eレンズの24mmと45mmで撮り直したいものです。
本当はフォーマットを4対5などに固定したかったのですが、そうすると交番によっては余計なものが入り込みすぎるので3種類くらいのフォーマットを使わざるを得なかったのが残念です。

デザイン交番は特注材料を使うなどで総工費が通常の交番の約2倍になり、いまの東京都ではまず建設不可能な代物です。実際、デザイン交番では壊れた所があっても補修に費用がかかるので現場であれこれ工夫して延命しているそうです。それ故、今では警視庁の施設課で地域の特性を生かした交番を設計しているとのことでした。こちらは極力汎用品を利用する設計になっているそうです。

   ◆

まぁ、この手の企画取材は手間がかかる割に会社側が求める「アクセス数が桁違いに多いコンテンツ」にはならないので、アクセス数至上主義者が牛耳ることが多いネットメディアではやりにくいなと改めて思いました。
かつてダイアナ妃を追っていた報道カメラマンが事件前に天安門事件も取材していたような、日々エンタメで数字の実績を出した上で社会的に意義のある取材も行うスタイルが、以前よりも顕著になってきたと感じます。
実際、海外の通信社の仕事も、日本ではスポーツ・エンタメ(主にハリウッドスター)・ビジネスが中心にならざるを得ないのですが、需要を考えると致し方ないのかもしれません。

最後はグチのようになってしまいましたが、企画取材や作品撮りも続けていこうと思います。

「再録・デザイン交番」はこちら

2009-02-24

調布駅北口交番─再録・デザイン交番(23)

篠崎駅前交番に続く「再録・デザイン交番」最終回の第23回目は、調布駅北口交番です。

10メートルx10メートルの濃いグレーの壁と側面の白がアクセント。貫通部に青空や風景を取り込み、建物のデザインとした(撮影:吉川忠行)

調布警察署 調布駅北口交番
竣工:1994年12月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:2階建、56.54平方メートル

初出:2005年6月29日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回はデザイン交番について諸々書く予定です。

「再録・デザイン交番」のバックナンバーはこちら

2009-02-23

篠崎駅前交番─再録・デザイン交番(22)

前回の南大沢駅前交番に続くデザイン交番第22回目は、篠崎駅前交番です。

白い磁器質タイルでできた建物本体を、2メートル角27枚の強化ガラススクリーンの壁面板で覆った。個性的で街のシンボルとなるデザイン(撮影:吉川忠行)

小松川警察署 篠崎駅前交番
竣工:1994年11月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:3階建、114.92平方メートル

初出:2005年6月28日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

最終回は調布駅北口交番です。

2009-02-22

南大沢駅前交番─再録・デザイン交番(21)

荒川遊園前交番に続くデザイン交番第21回目は、南大沢駅前交番です。

多摩ニュータウン西部の学園都市のシンボル。上部ビームによる吊り構造で柱をなくし、180度の視界を確保した(撮影:吉川忠行)

八王子警察署 南大沢駅前交番
竣工:1993年12月
構造:鉄骨造
規模:平屋建、52.90平方メートル

初出:2005年6月27日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は篠崎駅前交番です。

2009-02-21

荒川遊園前交番─再録・デザイン交番(20)

前回の半蔵門警備派出所に続くデザイン交番第20回目は、荒川遊園前交番です。

緑化した金属壁で軽快さと躍動感を、石壁で重量感を表現(撮影:吉川忠行)

尾久警察署 荒川遊園前交番
竣工:1993年10月
構造:鉄骨造
規模:2階建、51.48平方メートル

初出:2005年6月24日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は南大沢駅前交番です。

2009-02-20

半蔵門警備派出所─再録・デザイン交番(19)

池袋二又交番に続くデザイン交番第19回目は、半蔵門警備派出所です。

遠くから見ても派出所とわかるように、勾配屋根をデザインに取り入れた(撮影:吉川忠行)

麹町警察署 半蔵門警備派出所
竣工:1992年2月
構造:鉄骨造
規模:平屋建、35.98平方メートル

初出:2005年6月23日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は荒川遊園前交番です。

2009-02-19

池袋二又交番─再録・デザイン交番(18)

前回の日本橋交番に続くデザイン交番第18回目は、池袋二又交番です。

都民と警察の出会いの場として「入」の字で表現。白と透明感でデザインを統一(撮影:吉川忠行)

池袋警察署 池袋二又交番
竣工:1992年10月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:2階建、55.63平方メートル

初出:2005年6月22日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は半蔵門警備派出所です。

2009-02-18

日本橋交番─再録・デザイン交番(17)

新橋駅前交番に続くデザイン交番第17回目は、日本橋交番です。

日本橋の江戸情緒をイメージ。武家社会の力強さを江戸城で、日本橋のにぎわいを商家の蔵で表現した(撮影:吉川忠行)

中央警察署 日本橋交番
竣工:1991年4月
構造:鉄骨造
規模:2階建、49.00平方メートル

初出:2005年6月21日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は池袋二又交番です。

2009-02-17

新橋駅前交番─再録・デザイン交番(16)

前回の玉川上水駅前交番に続くデザイン交番第16回目は、新橋駅前交番です。

円弧状の建物にあしらわれたステンレスパイプの斜格子は、光を受けて浮かび上がるようにデザインされた(撮影:吉川忠行)

愛宕警察署 新橋駅前交番
竣工:1991年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、69.48平方メートル

初出:2005年6月20日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は日本橋交番です。

2009-02-16

玉川上水駅前交番─再録・デザイン交番(15)

動物園前交番に続くデザイン交番第15回目は、玉川上水駅前交番です。

樹木のように陰りと潤いのあるシェルターをイメージしたデザインには、親しみと信頼感がはぐくまれて欲しいという思いが込められている(撮影:吉川忠行)

東大和警察署 玉川上水駅前交番
竣工:1991年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、54.92平方メートル

初出:2005年6月17日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は新橋駅前交番です。

2009-02-15

動物園前交番─再録・デザイン交番(14)

前回の臨海公園交番に続くデザイン交番第14回目は、動物園前交番です。

緑を借景、屋根を枯山水に見立て、自然と人工の調和を表現した「上野公園のシンボル」(撮影:吉川忠行)

上野警察署 動物園前交番
竣工:1990年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、52.06平方メートル

初出:2005年6月16日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は玉川上水駅前交番です。

2009-02-14

臨海公園交番─再録・デザイン交番(13)

銀座四丁目交番に続くデザイン交番第13回目は、臨海公園交番です。

見る角度により、さまざまな顔を見せるデザイン(撮影:吉川忠行)

葛西警察署 臨海公園交番
竣工:1990年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、48.91平方メートル

初出:2005年6月15日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は動物園前交番です。

2009-02-13

銀座四丁目交番─再録・デザイン交番(12)

前回の熊野神社前交番に続くデザイン交番第12回目は、銀座四丁目交番です。

文化・商業活動の中心地・銀座にふさわしいデザインを目指した(撮影:吉川忠行)

築地警察署 銀座四丁目交番
竣工:1989年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、13.65平方メートル

初出:2005年6月14日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は臨海公園交番です。

2009-02-12

熊野神社前交番─再録・デザイン交番(11)

成子坂交番に続くデザイン交番第11回目は、熊野神社前交番です。

パリ郊外の市税徴収事務所をイメージしたデザイン(撮影:吉川忠行)

新宿警察署 熊野神社前交番
竣工:1989年3月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:2階建、50.06平方メートル

初出:2005年6月13日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は銀座四丁目交番です。

2009-02-11

成子坂交番─再録・デザイン交番(10)

前回の上富士前交番に続くデザイン交番第10回目は、成子坂交番です。

ガラスブロックと耐熱レンガを用い、夜は交番全体が光の塊となるようにデザイン。屋根は近隣にある成子天神の本殿をシンボル化(撮影:吉川忠行)

新宿警察署 成子坂交番
竣工:1988年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、44.90平方メートル

初出:2005年6月10日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は熊野神社前交番です。

2009-02-10

上富士前交番─再録・デザイン交番(9)

桜ケ丘駅前交番に続くデザイン交番第9回目は、上富士前交番です。

単純で格調ある表現を求めたデザイン。6メートル x 6メートルの大理石の正面パネルは、「町の標識」をイメージ(撮影:吉川忠行)

駒込警察署 上富士前交番
竣工:1988年3月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:2階建、48.97平方メートル

初出:2005年6月9日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は成子坂交番です。

2009-02-09

桜ケ丘駅前交番─再録・デザイン交番(8)

前回の日比谷公園前交番に続くデザイン交番第8回目は、桜ケ丘駅前交番です。

未来への夢と親しみやすさをイメージしたデザインには、地域のシンボルになって欲しいという思いが込められている(撮影:吉川忠行)

多摩中央警察署 桜ケ丘駅前交番
竣工:1987年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、48.75平方メートル

初出:2005年6月8日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は上富士前交番です。

2009-02-08

日比谷公園前交番─再録・デザイン交番(7)

護国寺前交番に続くデザイン交番第7回目は、日比谷公園前交番です。

シンプルな四角形をずらして重ねることで、外観に変化を持たせている(撮影:吉川忠行)

丸の内警察署 日比谷公園前交番
竣工:1987年3月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:2階建、52.29平方メートル

初出:2005年6月7日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は桜ケ丘駅前交番です。

2009-02-07

護国寺前交番─再録・デザイン交番(6)

前回の四谷見附交番に続くデザイン交番第6回目は、護国寺前交番です。

寺の梵鐘(ぼんしょう)やお城をイメージさせる、球を1/8にしたデザイン(撮影:吉川忠行)

大塚警察署 護国寺前交番
竣工:1986年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、49.31平方メートル

初出:2005年6月6日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は日比谷公園前交番です。

2009-02-06

四谷見附交番─再録・デザイン交番(5)

宇田川交番に続くデザイン交番第5回目は、四谷見附交番です。

桝(ます)をモチーフに歴史と伝統をイメージ。かつて四谷見附には江戸城の門があり、桝形だった(撮影:吉川忠行)

四谷警察署 四谷見附交番
竣工:1986年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、59.00平方メートル

初出:2005年6月3日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は護国寺前交番です。

2009-02-05

宇田川交番─再録・デザイン交番(4)

前回の武蔵境駅南口交番に続くデザイン交番第4回目は、宇田川交番です。

渋谷のまちを2つの目が見守っている(撮影:吉川忠行)

渋谷警察署 宇田川交番
竣工:1985年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、38.14平方メートル

初出:2005年6月2日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は四谷見附交番です。

2009-02-04

武蔵境駅南口交番─再録・デザイン交番(3)

八潮団地交番に続くデザイン交番第3回目は、武蔵境駅南口交番です。

交番入り口のずらした2枚の壁をデザインの基本とし、うす茶色のレンガには親しみを持って欲しいという気持ちが込められている(撮影:吉川忠行)

武蔵野警察署 武蔵境駅南口交番
竣工:1984年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、38.34平方メートル

初出:2005年6月1日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は宇田川交番です。

2009-02-03

八潮団地交番─再録・デザイン交番(2)

前回の数寄屋橋交番に続くデザイン交番第2回目は、八潮団地交番です。

「海の香り」をイメージし、カモメをデザインした団地内のランドマーク(撮影:吉川忠行)

東京水上警察署 八潮団地交番
竣工:1984年3月
構造:鉄筋コンクリート造
規模:平屋、33.00平方メートル

初出:2005年5月31日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

次回は武蔵境駅南口交番です。

2009-02-02

数寄屋橋交番─再録・デザイン交番(1)

最近テーマを決めた建築写真を撮っていて、ふと2005年5月30日から24回に渡って連載した「デザイン交番」を思い出しました。
現像ソフトウェアも進化したこともあり、久々にもとのデータから作り直してみたので載せてみます。
確かもうオリジナルの掲載データはサイトに残ってなかったと思うので、資料的な意味合いも含めてという感じです。

第1回目は数寄屋橋交番です。


とんがり屋根には銀座のシンボルとして親しまれるように、という願いが込められている(撮影:吉川忠行)

築地警察署 数寄屋橋交番
竣工:1982年3月
構造:鉄骨造
規模:2階建、52.70平方メートル

初出:2005年5月30日 吉川忠行/ライブドア・ニュース

   ◆

デザイン交番とは、東京都が行っている「文化のデザイン事業」に基づき、警視庁がその趣旨を反映させて建設した交番です。
取材当時、同事業に基づいて建設された施設は25カ所あり、内訳は23交番1駐在所と時計塔が1カ所とのことでした。
このうち、小笠原の駐在所は遠すぎるので連載当時は同庁から写真を提供していただきました。
今回の再録版では自分で撮った分を載せます。

警視庁によると、デザイン交番の総事業費用は、通常の交番に比べ約2倍とのこと。
これは通常であれば同庁の専門技師が設計するものを、「東京都設計候補者選定委員会」に推薦を受けた外部の建築家に委託するため、設計費用が別途発生することや特注材料を使用することによるそうです。

今後は予算の問題もあり、デザイン交番が建設される見込みは少ないらしいです。
しかし、同庁の専門技師もデザイン交番に劣らないデザインで地域のための交番を生み出す努力をしているとのことでした。
代表的なものを挙げると池袋のふくろう交番が警視庁設計で地域性の表れたものでしょう。

次回は八潮団地交番です。

2009-01-13

池袋東口の卒論から5年

大学で池袋東口に関する卒論「ハレの場になりきれない街・池袋」を書いてはや5年。振り返ると結構池袋東口も変化しています。

04年7月にタクシープール(グリーンプラザ跡地)や、05年4月にふくろう交番(関連記事)ができたりと、駅前の景色が変わったものもありました。

また、ビックカメラが07年4月に池袋東口駅前店をリニューアルして「池袋東口カメラ館」がオープンしたり、ビック・カメラ専門館がリニューアルで池袋東口総合館になったりと、池袋を代表する量販店にも変化がありました。ヤマダ電機もLABI池袋を07年7月にオープンさせましたね。だからビックが改装したって事ですが。そのヤマダ電機は09年5月に閉店となる三越池袋店跡に出店するようです。個人的にはヨドバシの方がいいですけど。

お店関係だと、昨日1月12日で西武池袋店12階のCDショップ「WAVE」が閉店になりました。12日は元スタッフと思われる方が同僚に挨拶に来ていたりと、最終日らしい感じがしました。
昔は今のBEAMSの所にWAVEがまるまる入ったビルがあったりして、かなり規模がでかかったのが印象に残っていますが、それも随分前のことになってしまいました。
お店の方に聞いたところ、WAVE撤退後にCDショップが入ることはないそうで、どのような売り場に変わるかもまだ発表になっていないとのこと。現在西武池袋店は全館改装を順次行っているので、今回の撤退決定も「この影響があるのでは」(前出スタッフ)とのことでした。

他にも、サンシャイン60通り沿いの飲み屋街跡に出来た「ラーメン名作座」が再開発の影響でなくなり、サンシャイン通り中程にある歩道の広い場所もキレイな遊歩道に改装され、車道も速度を出しにくくするためS字状に整備されました。1951(昭和26)年に東口駅前の露天移設でできた「人生横丁」も取り壊しになりました。

今回はざっくりとダラダラ書いてしまいましたが、また機会を見て池袋東口ネタを書いてみようと思います。