2006-02-27

冷凍エビと生きたエビの違い

土曜の昼に天ぷらをごちそうになった。今日のエビがおいしいとご主人に言ったところ、夜のメニューで出しているエビを出してくれたそうだ。ご主人曰く「昼も夜も来てくれるお客さんに『昼と夜で何か違うの?』って言われちゃったことがありますよ」とのこと。料理を出す側としては、なんとも頑張りようのない言葉である。

「天ぷらは素材の味で決まっちゃいますからね。何が違うのって言われちゃったら、毎朝早く仕入れに行ってるのって何なんだろうって思っちゃいましたよ」。昼と夜では値段が違うのだから食材も違って当然で、このお店ではお昼は冷凍エビ、夜は生きたエビを使っているそうだ。お金をお昼以上に出してもらうからには、よりおいしいものを出したいとの思いで早朝から市場へ行っているのに、違いがわかってもらえなかったのは結構ショックだったのだろう。ここのご主人は料理のこだわりだけではなく、厨房やお店をいつも自分できれいにしていて、料理人の鏡みたいな人だけど、こんなこと言われていたんだなと、話を聞いていた自分もショックだった。

ご主人の仕事ぶりを見ていて、手を抜かずにやることの大切さを改めて感じた。例え一部のお客さんにはわかってもらえないにしても。自分自身が一生懸命やるか、全くやらないの両極端な所があるので、これからどんな仕事をしていくかはわからないけど、常に手を抜かない姿勢でいたいと思う。

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