そして台風被害は忘れ去られる
新潟の地震報道一色になるにつれ、つい先日の出来事である台風の被害については続報が目立たなくなった。
本当に目立つような情報が入っていないなら幸いであるが、そんな都合の良いことはないだろう。
台風の被害に遭われた地域の人たちも新潟の人たちと同じように、どうやって日常生活を取り戻すかということに日々奔走されていると思う。
そのために必要な情報は本当に出尽くしているのだろうか。
台風被害から復興し始めたという直近の事例から今回の新潟にフィードバックできることもあるのではないか。
以前「一年のうちで一番被害の大きかった地域はまだよい。相応の支援が国などから受けられるから。反面二番目や三番目に大きかった地域は、被害が一番大きい地域と大差なくても支援が不十分になることがある。さらに少しの差で"激甚災害"に指定されないと支援規模の落差が大きい」という話を聞いた。
このように被害を受けた規模は違っても被害にあった人にとって「自分の身に今年最大の災害が起こった」ことに変わりはない。
その視点をもう少し報道する側は持つべきではないか。
新聞の紙面については物理的に仕方ない面があるにしても、ニュースサイトについてはこれを補う義務があるのではないか?
ニュースサイトという新しいフォーマットが使える手段でも紙と似たり寄ったりの取り組み姿勢では、いずれ既存メディアは違う視点で取り組むメディアに取って代わられるであろう。
すべてではないにしても。